中国にゆかりのある「人と人」「人と情報」をつなげたいと、先月から新企画として
稼働し始めた「情熱中国」。
(※決してパクリなどはしておりません。もとが良いので、敬意を表し、少々拝借しているだけです。)
昨日に引き続き、第3回目のゲストはフリーランス通訳の、後藤ゆかりさん。
検察庁や警察での取り調べ、裁判所での法廷通訳など司法通訳を中心にフリーで中国語の通訳をしています。
商談・視察団訪日・司会・レセプション・テーブル通訳、観光や買い物の同行、海外出張への同行などにも対応いたします。
個人・法人を問わず、通訳を必要とされる皆様からのご依頼をお待ちしております。
情熱中国(3-1)【後藤ゆかりさん・中国語通訳(司法、その他全般)】
情熱中国(3-2)【後藤ゆかりさん・中国語通訳(司法、その他全般)】
それではこの2日間の内容に続き、本日はラジオ番組や「美濃にやって来た台湾のランタン」
についてのインタビューを、早速ご覧いただきたいと思う。
司法通訳について、無知の私にご丁寧にご説明いただき、誠にありがとうございました。
それでは、もう一つの顔であるラジオパーソナリティーについても、お伺いしたいと思います。
もう一人のパーソナリティーである周ちゃんこと池村周二さんは、美濃市観光協会の事務局長さんで、みののわラジオ放送局で『番屋~ず』という美濃の情報案内番組を、もともとお持ちだったんです。その放送局で、中国語、中華ネタを取り上げた番組が作れないかという声が上がり、参加をさせていただくことになりました。
ただ一人で番組を成り立たせていくよりは、会話形式の方がおもしろいものをリスナーさんに届けられるのではというお話しになり、周ちゃんと一緒に番組をさせていただくことになりました。
番組は、「ゆかりん、周ちゃんの今宵もパンダ~ず」、毎週水曜日の日本時間21:15~オンエアです。再放送は木曜日12:30~、土曜日11:45~です。
周ちゃんも中国語を勉強されていらっしゃるのですね
もともと私の「おもてなし中国語講座」の生徒さんで、また台湾に多くの友人がいらっしゃることで、少しずつ勉強されています。
あだ名が「周ちゃん」ですので、「ん?日本語のお上手な中国人??」と思われる方もいらっしゃると思うのですが、日本人です(笑)。
番組は一発取り、さらに周ちゃんにはテーマを伝えるぐらいで、台本も打ち合わせもなしとお伺いしました。だからこそ作られた感がなく、リアリティーがあるのかなと拝聴していて感じます。それでいて、あのクオリティーには感服いたします。
ありがとうございます。そうなんです、今まで取り直しをしたのは2度程です。 テーマは私が考え、周ちゃんに伝えますが、それがどう化学反応をしていくかは、収録をするまで正直誰にも分かりません(笑)
でもだからこそのリアリティー感を、楽しんでいただければと思っています。
ラジオでも取り上げられていました「美濃にやって来た台湾のランタン」について、ご紹介いただけないでしょうか?
展示されているランタンは、今年2月、台湾ランタンフェスティバルに出展された作品で、台湾屏東(ぴんとん)との国際交流として、美濃へ来てくれました。先月4月27から5月末まで、ポケットパーク(美濃市観光協会前)と、道の駅にわか茶屋の2か所で展示されています。さらに夕方17時~21時までは点灯しますので、ぜひそちらも併せてお楽しみいただければと思います。
私も日本滞在中なら、足をのばし拝見したいです。
台湾のランタンがどういう経緯で、美濃で拝見できることになったのでしょうか?
台湾の阿里山の麓にある嘉義県(かぎけん)の県知事が、美濃和紙あかりアート展でランタンとは対照的な和紙のほのかな灯りをご覧になり、いたく感動してくださいました。それでぜひ、台湾のランタンフェスティバルにも出展して欲しいとの熱烈ラブコールをいただき、昨年2018年、美濃のあかりアート作品100個が海を渡り、たくさんの方にご覧いただけました。そしてその後、嘉義県政府が屏東県政府に推薦状を書いてくださったんです。
今年2019年の台湾ランタンフェスティバルは屏東県(ぴんとんけん)で開催されたのですが、そのお陰で、今年も美濃のあかりアート作品100個を台湾のランタンフェスティバルに出展させていただけました。そのご縁で、今度は台湾のランタンをぜひ美濃で紹介させていただきたいという願いが叶い、台湾の子供たちが作った作品が美濃に来てくれることになりました。
ブログでランタンのお写真を拝見しました。子供たちが作った作品とは信じられないくらい、とても素晴らしいですね。
本当にそうですよね。とっても愛おしくて、作品を見ているとウルウルきちゃいます。これらの作品は布で作られています。子供たちが作ったからこそ、素朴で、心を打つ何かがあると思います。
始めはGW中の数日間だけの展示ということでしたが、5月末まで延長されたと聞いて、私も嬉しくなりました。これを機会に一人でも多くの方に、ご覧いただけるといいですね。
また美濃は和紙をはじめ、日本文化を至る所に感じられる街ですので、日本国内だけではなく、海外からもぜひ美濃に足を運んでいただきたいですよね。
おっしゃる通りです。美濃は1300年の伝統を生きる美濃和紙があり「美濃和紙の里」でもあります。美濃和紙の里会館では、紙すき体験もしていただけます。
また和服を着て古い町並みを歩いていただける「和服体験」などもございますので、ランタンをご覧いただくとともに、併せてお楽しみいただけると幸いです。
現在中国で生活をしていることもあり、周りの中国人から「日本の主要観光地はもう行ったから、今度は日本人と交流したり、日本文化を感じられるような場所を紹介してほしい」とか、「せっかく日本に行ったのに、中国人のスタッフに中国語で接客され、中国語での案内表示しか目にしないのは、中国にいるのと全く変わらず、正直とてもつまらない。もっと日本を体験したい!」と、よく言われます。
また本当に多くの中国の方が、真の国際交流を望んでいることも、こちらに住んでいて実感しています。
お互いが心から分かりあうためには、単なるプレゼントの交換や形だけの食事会、表面的な当たり障りのない言葉では決して作り出せるものではなく、時間も労力も必要ですし、周りからの理解や協力、時にはこのようなイベントなども非常に有効だと思います。また中国の方は一度切れてしまったご縁には、あまり執着しないこともあり、台湾とランタンを通しての交流がこれからもずっと続いていくことを、心から願ってやみません。また台湾のランタンフェスティバルへの出展が、日本の方と中国や台湾、さらには世界の方々とを結びつける何かきっかけになればと、心から思います。
2時間以上にわたり、今までたくさんのお話をお聞かせいただき、本当にありがとうございました。大変名残惜しくはありますが、最後に、中国語を始められた方々にアドバイスをお願いできないでしょうか?
「間違えることを恐れず、とにかく口に出してみることにチャレンジしてください!」
間違えることで、覚えられること、より深く理解できることがたくさんあります。基礎である四声を含んだ発音を最初にしっかり押さえられさえすれば、あとは自分で使いながら、学んでいくことができます。
日本人は全文を頭の中で考えてから話そうとしがちです。しかし多くの中国の方はこちらが初心者であっても、話すスピードを緩めることはあまりされず、トピックもどんどん動いていきます。そのため、とにかく何か口に出さなければ、会話に入れず頷いているしかありません。
私の場合は、とりあえず「我(=私)」と口に出し、自分に注目を引きつけてから話す内容を考え、話しながら文を組み立てていきます。そこで間違えてしまったならば、言い直せばいいだけなんです。
逆に中国人が「それは××ってこと?」と聞き直してくれたその文章を、決して逃さないこと。その文章こそが、ネイティブ表現であり、学ぶべき表現方法だからです。そこで聞き取れなければ、「もう一度言って」と教えてもらうことが非常に大切です。
(いい意味で)中国の方は図々しいため、こちらが遠慮をしていると相手の要望を全て聞かなければならないことになってしまいます。こちらも言いたいこと、やって欲しいことは図々しいぐらい積極的に訴えればいいと思います。あくまでも人間関係はgive & takeですから。
またこれから商談などで、中国の方と言い争うこともあるかも知れません。しかしそれらはあくまでも、商談上の話。ケンカをしても会社から一歩外に出れば、その後一緒に食事をするほど、切り替えが早い人がほとんどです。私の司法通訳の現場でも、取り調べ官から心配される程、被疑者から文句を言われているように見えることがあります。でもそれはあくまでも、言葉を理解してくれる相手として自分の言い分を訴えているだけのことで、私の通訳に対するクレームではありません。そして、取り調べが終われば「ありがとう」と言ってくれます。この切り替えの早さは学ぶべきところだと思っています。
最後になりましたが、企画に取り上げていただけたこと、とても嬉しく光栄に思います。これからも長いお付き合い、どうぞよろしくお願いします。
こちらこそ、どうもありがとうございました。司法通訳のお話しから始まり、ラジオ番組、ランタンを通してのつながりなど、大変勉強になりました。
これからも長いお付き合いを、どうぞよろしくお願いします。
今まで司法通訳に関して、“名詞”レベルでしか理解しておらず、今回インタビュー中、
そして原稿を起こしている時も、ご迷惑と思いながらも色々ご質問させていただいた。
全ての質問に嫌な顔一つせず、丁寧にご説明いただき、感謝の気持ちでいっぱいである。
さらに今まで司法と聞くだけで、敷居が高いような気がして避けてきた分野である。
しかし今回身近な例を用いて説明いただき、また反面教師となるお話をお伺いするうちに
司法の分野を知ることは、結局は私自身、そして私の大切な人たちを守ることだと
気付かせていただいた。
今後、このインタビューを機に少しずつでも学んでいこうと思う。
また「ランタン」を通し、国際交流の花を咲かせるお姿に、心から敬服した。
なぜなら中華系の方は、本当のつながりを築けなければ、ほとんどが“一見さん”で
終わってしまうからである。
昨年の嘉義県で行われたランタンフェスティバルで、あかりアート作品はもとより、
ゆかりんさんをはじめとする、携わった方々の相手への気遣い、対応、真剣さが
“この程度”と判断されていれば、今年の屏東県への出展は、絶対に
あり得なかったはずである。
ゆかりんさんをはじめ、ランタンから繋がったこのご縁を大切にしたいと思う方々が
陽の目を見ない、縁の下の力持ち的な作業に、どれだけの情熱と未来につなげる願いを
注ぎ込まれてきたことだろう。
嘉義県の知事の目に留まったものは、ゆかりんさんたちが長い年月をかけ、一粒ずつ種を撒き
大切に育て、時には嵐や大雨に打たれる若葉を、自分の身体を張って守ってきたからに違いない。
焼けつくような暑さの中、水分を絶やしてはいけないと、駆けずり回り
かき集めて来たからに違いない。
そしてようやく咲き誇った立派な“花”を、嘉義県の知事がご覧になり、その奥に秘められた
“思い”も伝わり、心を打ったのだろう。
嘉義県政府が屏東県政府へ推薦状を書いてくださったのは、ゆかりんさんたちの
今までの努力と熱意を認め、称えてくださった証であろう。
推薦状は言わば、ゆかりんさんたちへの表彰状なのだ。
まだ見ぬ明日、来年、10年後、100年後の未来のために、今日もゆかりんさんは
国際交流の種を撒き続けていることだろう。
今回のインタビューで、私の胸にも届いた大きな立派な種を、この『情熱中国』という
大地に撒けたことを、非常に光栄に思う。
この受け取った大きな種を、発芽、生長、開花、そして次の種が実るまで、
大切に大切に育てていきたいと思う。
情熱中国(3-1)【後藤ゆかりさん・中国語通訳(司法、その他全般)】
情熱中国(3-2)【後藤ゆかりさん・中国語通訳(司法、その他全般)】
今後も中国(あるいは中国関連)で奮闘される方を取材、あるいはインタビューをし、「人と人」「人と情報」をつなげたいという理念のもと、有益な情報を皆さんにも共有していただけるような、そんな企画になればと思っております。
ある日突然、インタビュー依頼のご連絡が届いた方には、ぜひ今お持ちの専門性、独自性、影響力等の非常に価値のある情報やご経験、熱い思いを、存分にお伝えいただければと存じます。また逆に中国、あるいは中国語で「こんなことを知ってほしい、こんなことを伝えたい」という情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報いただければ、取材やインタビューをさせていただきたいと思います。
これからもこの企画をはじめ、ブログをご愛読いただければ幸いです。