数日前の話だが、今思い出しただけでも苛立ちを抑え切れない。
しかしこういう情報こそ共有すべきだと思い友人の許可をいただき、こちらのブログで
発表することにした。
実は先日、LINEが乗っ取られ、友人が「カード購入被害」に遭った。
しかも5万円という大金。
現在拠点が中国にあり、LINEはVPNを通さなければつながらないため、
LINEはほとんど使っていない。
だからこそ、万が一のことが起こった時のためにと、家族となんでも頼める友人3名だけに
LINE IDを伝えていた。
言わばこのLINEに登録されている方たちは、私の一部だと言っても過言ではない人たちなのだ。
今回の被害者は、私の事となると、自分自身のことを二の次にしても手助けしてくれるSさん。
いつも万事休すかという時にひょっこりと現れ、こちらのお願いに「はいよ。」と一言。
今までも数えきれないぐらい、彼女がピンチから救ってくれた。
普段は人一倍警戒心が強い彼女。普通なら絶対に騙されないタイプである。
しかし今回、「ちゃーちゃんさんからの連絡だから、何の疑いもしなかった」とのこと。
そこまで私のことを信頼してくれている彼女を、騙したということがさらに怒りの炎に
油を注いでいるのだ。
しかも乗っ取り相手はLINEのカスタマーサービスの営業時間が、日本時間の20時に終了
することを知っており、この被害が起こったのは20時が間もなくと言うことである。
届いた内容は、以下の通りである。
(友人が第二の被害者を出さないためにと、スクリーンショットの提供に
協力してくれた。)
「今忙しい?」から始まり、「Webmoneyカードを買ってきてほしい」という要求を
してくるようだ。
このやり取りは日本語だが、甥っ子には最近中国語を教え、中国語でやりとりしていたことも
あったせいか、中国語(繁体字)でメッセージを送ってきていた。
どうやら、こちらのデータはすべて見られていると思ってよい。
20時を過ぎ、カスタマーサービスにはメールでしか連絡が取れない。
しかも、メールはあくまでも営業時間内に順番に対応するというものだった。
(LINEお問合せページはこちら)
乗っ取られなどの緊急処置窓口は、24時間対応にしてほしいと切に願う。
(そうすることによって、このような時間を狙っての犯罪は少なくなるはずだ)
翌日、中国時間の11時51分(日本時間12時51分)、カスタマーサービスから送られてきた
対応メールは以下の通りである。
「当然」と言ってしまえばそれまでだが、機械的な処理だけである。
友人は「私のせいだから」と、一切を受け取りはしなかったが、帰国した際に
きちんとお詫びに行こうと思っている。
実は乗っ取られたのは、今回が初めてではない。
たまたま偶然が重なっただけかもしれないが、どちらも中国の携帯番号だった。
(中国は市、あるいは省ごとの契約で、市あるいは省を跨ぐと電話料金が高くなる。
そのため瀋陽に引っ越しした際、上海の携帯番号は契約停止をし、瀋陽で再度契約をし直した。)
中国在住者で、中国の携帯でLINE登録をされている方がいらした場合、
万が一の乗っ取りを考慮し、他の連絡方法も準備されておかれた方がベターである。
また中国の携帯電話で登録してあるLINEユーザーと、つながっている方は
日本語で上記のような連絡が入った時、まずは本人に一言連絡を入れていただきたい。
あるいは信用できる相手であればある程、「何言ってるの!」と一度待ったをかけてみるのも
手段の一つかもしれない。
という私も今まで2度、逆の立場(メッセージを受け取った側)を経験した。
明らかに文体や書き方が、相手がいつも使う言葉使いではなかったため、
始めから疑っており、いくつか質問してみることにした。
「『今忙しい』なんて書き出ししたことないけれど、どうしたの?」
「最近いった××レストラン、美味しかったよね。(レストランには行っていない)」
「我が家の犬の名前は?(我が家で犬を飼ったことはない)」
そうすると、1度は何も反応がなくなり、さらにもう1度は果敢に質問は無視し
再度要望だけ言ってくるため
「あなたが乗っ取り詐欺だとは分かってます。私の友人はそんな書き方はしません!
通報します」と書き残すと、そこから連絡が途絶えた。
もちろん中国でも「オレオレ詐欺」「振り込み詐欺」などはあり、警戒は注意を呼び掛けている。
しかし中国で生活していると、日本の方は人を疑うことをあまりせず、本当に人が良い方が多い。
少し厳しい言い方をすれば、無防備すぎるところがある。
「人が良い」それ自体は素晴らしいことで、称えられるべきである一方、今回のようにそれに漬け込み、
チャンスがあればと狙っている輩も多いことを、どうか心の片隅にでも置いておいて
いただければと思う。