まだ汗ばむと言うことはないが、それでも日中は(瀋陽の冬からすれば)快適に過ごせる。
暖かくなるにつれて、瀋陽は一気に忙しくなる(気がする)。
まず外出する人、機会が増えるため、それにともない車の量も増える。
そのため道路が大渋滞を起こし、移動に時間がとられてしまい、忙しくなる。
冬の間は(あまりすすんでは)顧客訪問をしないので、この春の訪れとともに一気に
訪問回数が増え、忙しくなる。
冬の間は外出をできるだけ避け、家で過ごしていた子供たちがこども園へ通園を開始。
入室前の手洗いなどとにかく長蛇の列ができ、後のスケジュールが押し気味になり忙しくなる。
でも冬が長い瀋陽からすれば、やはり春の訪れを感じられることは、とても嬉しい。
午前中はお水を一口飲む時間もなく、バタバタと過ごす。
ボスとやり取りを終えて時計を見ると、すでにお昼休み。
午後のスケジュールを考えると、のんびりしている時間はない。急いで食堂へ向かった。
ここ1週間ほどずっと足を運んでいる“发财”のお店。ここは基本白ご飯+おかず。
久しぶりに麺類が食べたくなり、おばちゃんに挨拶だけして違うお店へ。
今日選んだのは陕西省と山西省の伝統麺料理「油泼扯面」。
「油泼」 は油をかけるという意味で、「扯」とは引っ張る、引き裂くという意味。
小麦粉の塊を引っ張って伸ばして薄く仕上げた麺で、モチモチと柔らかい食感を存分に
味わえるのが特徴である。
余談であるが、主人は細麺柔らかめが好きなのに対し、私は太麺堅めが好きである。
そのためお店の人に「ちょっと堅めってできる?」と尋ねてみると、大丈夫との事。
さらに「油は少な目で」と伝えると、「多い方がおいしいのに」と少々残念そう。
それでも遅めに行ったこともあり、快く要望に応えてくれた。
そして出された油泼扯面(油チャー麺)10元(≒165円)が、こちら。
非常に急いでいるように見えたのか、麺をこねていたおじちゃんから
「しっかり混ぜるんだよ、しっかり。ちゃんとお椀の底から混ぜるんだよ」と念を押される。
その教えをきちんと守り、しっかりまぜてはみるものの、まだやはり左側がきちんと
混ざっていない。
でもこがし油や唐辛子の香りにそそられて、もうこれ以上待てない。
それでは、いただきます!
見た目よりも随分辛く、ヒーヒー言いながら食べた。
隣で見ていた同僚がかわいそうに思ってくれたのか、アイスを買ってくれた。
気分転換の散歩も兼ね、少し外に出て食べることに。
こちらは見た目以上に甘く、先ほどの辛さとで、一気に喉が渇いた。
外に出てアイスを食べられるようになったこの気温。
瀋陽の春はとても短いので、春の一日一日を大切に過ごしたいと思う。