瀋陽はここ最近、割と寒い日が続き、気温は氷点下10度を下回る。
そうなると、体が生命の危機を察知するのか、カロリーの高いものを食したくなる。
今日ご紹介するのは、瀋陽人のソールフード「原汁炖牛肉」。
名の通り牛肉を時間をかけて、ゆっくりと煮込んだものである。
牛肉は程よい歯ごたえを残しつつ、臭みもなく、思わず顔がほころぶ。
まず「原汁炖牛肉」22元(≒350円)をご覧いただこう。
牛肉は「瘦肉(=脂身少なめ)」と「肥肉(=脂身多め)」から選べ、
ご飯は手前が1元の普通盛り、奥が2元の大盛りである。
お店のメニューは、牛肉とご飯がバラバラに記載されている。
ご飯の量に合わせ、値段を別記載している。
牛肉のスープは、お代わり自由。
「スープだけでも、ご飯1杯いただけます!」と言えるぐらい、
口の中で何重にも広がるほどのコクがあり、それでいて思っているより
脂っこくなくいただけるスープである。
パクチーは後乗せのため、苦手な方はなしでもいいが
脂っこさをかき消してくれるため、パクチーが食べられる方はぜひオススメしたい。
各テーブルには、ニンニクが置かれており、こちらは無料。
唐辛子で「辛」と食しても、黒酢を足してさっぱり食するのも、どちらも悪くない。
ちなみにこのレストランのメニューは、この「原汁炖牛肉」一択。
(ビールのあてのような「拌素鸡」など、数種類ほど小皿料理があるだけ)
ファーストフード並みの回転率で
来店してはガツガツと食らい、食べ終わるとそそくさと帰っていく。
店内はストーブはあるものの、殺風景で中国の大学の学食のようで、
さらに最近になるまで現金のみの支払いだったほど、昔ながらの“食堂”である
瀋陽にお越しの際は、ぜひこのソールフードをご賞味いただきたいと思う。