11月といえば、上海でまさに食欲の秋。(瀋陽はすでに冬の足音が聞こえるが・・・)
絶対に見逃せないのが「陽澄湖」の上海蟹。
そのまま食べても良し、ショーロンポーもよし、蟹ミソ餡かけもよし。
あの濃厚な蟹ミソ、思い出しただけで白ごはんが食べられそうである。
先日なんと、「蟹引換券」を頂戴した。
本来ならば一番おいしい11月に、と思っていたが帰国のため中国不在。
そのため先日蟹パーティを開催した。そこで、今日はぜひそちらをレポートしたい。
まずいただいた「蟹引換券」。
中には説明書、上海の本店を含む全国50直営店の連絡先の書かれた案内が入っている。
ちなみに瀋陽には2店舗あるようだ。
受け取り方法は、配送と店舗受け渡しから選べ、電話、ホームページ、Wechatから
注文予約が可能である。
、
こちらが蟹引換券。1198元(≒20500円)
内訳はオス200gが5匹、メス150gが5匹の、合計10匹。
注意書きとして、蟹の一番おいしい時期は10月中旬~11月中旬。
配達を希望の場合は、15時までの注文予約で当日発送可能。それ以降は翌日対応。
引換券の有効期限は2019年12月20日。蟹のシーズンは9月中旬~12月中旬とのこと。
義両親をはじめ家族はみんな北京に戻ったため、今瀋陽にいるのは主人と息子、私。
3人では10匹の蟹は食べきれないと、小舅(=義母の弟)夫妻をお招きした。
幸い小舅の家の近くに直営店があり、こちらに来る際に引き取りに行ってくださった。
そこで、届いたのがこちら。
アイスノンが入り、保冷できる専用バッグ。その中から、まず出てきたのが
はさみ、蟹スプーン、ショウガ茶、紫蘇パック、蟹専用酢。
袋の裏には、調理の仕方が書かれている。
【蒸す】
- 蟹を一匹ずつ洗い流す。蟹みその流出を防ぐため、腹の方を上に向け蒸し鍋へ。
- 蟹を蒸す水は冷水で。冷水の中に紫蘇パックを入れると生臭さが消えます。
- 蒸気が出てから15-20分蒸せば完成。
そしてついにお目見えした、本日の主役!
写真ではご覧いただきづらいが、こちら10匹すべて生きている。
中には泡を吹き出している蟹も。
注意書きにも書かれているように、もし蟹が死んでいた場合は交換してくれる。
そのぐらい「鮮度が命」なのである。
藁で蟹が暴れないよう、縛られている。容器を開けると、藁のいい香りが辺りに漂う。
最近は藁ではなく、ビニール紐を使うところも増えているのが残念だ。
水で洗い流すときもこの藁はほどかずに、そのまま蒸し器に投入。
説明書きの教えを守り、きちんとお腹を上向きに。
蒸気が出てきたところで、さらに15分間。だんだんいい香りが漂ってくる。
残すところあと5分。「帰るコール」を受け取っていた主人もちょうど帰宅。
みんなが揃ったところで、完成。早速テーブルへ!
ちなみに、オスとメスの違いはご存じだろうか?
(メス) (オス)
ちなみに中国では「九雌十雄」という言葉があり、旧暦の9月はメス、10月はオスが
美味しいと言われている。今は旧暦9月、メスがおいしいという訳だ。
蟹ミソもたっぷり! 小舅と主人のお酒がススム、ススム。
我が子もアレルギーを心配し、今まで蟹は避けていたが、初挑戦。
少し取り分けて、まずは脇や太もものあたりの柔らかい部分に触れさせてみる。
問題なし。では思い切って一口。
体の異常は見受けられないどころか、美味しかったのかおねだりまで。
パクパクと蟹ミソや身を食べていく。あぁ。将来酒飲み決定か・・・(笑)
みんなが蟹に食らいつき、我が子までさらにおかわりを。
みるみるうちになくなっていく。
蟹の食べ方を紹介しようと思いつつ、食欲に勝てず…。
HISさんが手軽で分かりやすい動画を発表しており、解説はお任せすることにする。
実のところ、上海蟹は日本のズワイガニ、タラバガニのように身を食べるというより、
蟹ミソを食べると言う感覚である。もちろん足にも身はあるが、手間がかかる。
そこで私は「足の身を掻き出すのが面倒うつわ」を用意し、入れてもらうようにする。
次の日、これらをしっかり煮てお出汁を作り、蟹雑炊や蟹ラーメンを作るのが定番。
これからの季節、ますますおいしくなる上海蟹。
もし中国、特に上海にご出張やご旅行でお越しの際は、ぜひ一度お試しあれ!