趣味が「料理」な私。
国慶節、義母と姑姑(=義父の姉)二人がお揃いなんて、願ってもないチャンス。
中国料理を一緒に作りながら、本だけでは知り得ない「ちょっとしたコツ」を
教えていただいたり、味見をさせてもらったり、盗み見るのが、本当に楽しい。
姑姑は御年82歳。中国の激動の時代を乗り越え、人生の酸いも甘いもご存じの方。
また旦那様は政府の重役だったため、まだレストランなどがない時代、
多くの役人、幹部や部下、関係者を呼んでは御馳走を作っていたというプロ中のプロ。
作り手が3人いるということで、連係プレーができるものにしようと相談した結果、
今回の作品は「包子」。コンビニのレジ横で並ぶあれ、そう中華まんである。
ちなみに「包子」とは、肉まんやあんまんなど、中華まんのすべての総称で、
中身によって呼び名が異なり、肉まんは「肉包」、あんまんは「豆沙包」と言う。
義母曰く「お肉と野菜、炭水化物が一緒に一度取れて手軽」とのこと。
我が子もミンミンも、私も大好きで、小腹がすいた時にも手軽につまめる。
国慶節期間中自動車の移動が多く、運転しながら少し食べるのにもちょうどいい。
まず中身の餡は、アレルギーを持っているミンミンを基準に考え、一番癖のない
豚肉ミンチ、白菜、長ネギ、キクラゲに決定。
生地は今回、義母がこねてくれた。小麦粉と水、イーストはいつも目分量。さすが!
せっかくなので、私がいつも作る分量を記載しておきたいと思う。
もちろん季節や湿度、温度によって、微調節をお願いしたい。
【生地】8個分
【餡】
- 豚バラミンチ 200g
- 白菜 4枚(お好みで)
- キクラゲ 戻す前10g
- 長ネギ 1本
- しょうがのすりおろし 大さじ1
- 胡椒 少々
- お酒 大さじ1
- オイスターソース 大さじ2分の1
- 醤油 大さじ2
- ごま油 大さじ2分の1
【手順】
- ぬるま湯(40度ぐらいが良い)にグラニュー糖とドライイーストをいれる
- 薄力粉を準備。 ※篩にかける必要はないが、かけた方が肌理がそろいおいしい
- ぬるま湯に入れたドライイーストが活発化し、少し酸っぱい匂いがするまで待つ
- ボールに入れた薄力粉の外回りに塩をまぶす(イーストと相性が悪いため)
- 薄力粉に入れた塩を避けるように、中央にぬるま湯を入れる ※3回に分ける
- 箸で少し混ぜ、またぬるま湯を入れる。それを繰り返す
- 小麦粉とぬるま湯が馴染み、箸につかなくなってきたら、手でこねる
- 十分にこねる ※こねが足らないと、生地が破れるもとになる
- こねた後ベンチタイム。生地が3倍ぐらいになるまで待つ(冬で30分~1時間)
- ベンチタイムを利用して、中身の餡を作る
- ベンチタイム終了後、膨らんだ生地の空気抜きをし、再度ベンチタイム
- 2度目のベンチタイムは15分~30分程
- 生地を成形し、餡を詰める
- 餡を詰め終わった後、さらに15分~30分程ベンチタイム
- 蒸し器に蒸気が上がり15分程蒸す ※餡が野菜だけの場合は短くて良い
- 蒸しあがった後、蓋をあけずに5分待つ
- 出来上がり!
それでは見事な手さばきを、ご覧いただきたい。
姑姑が話している内容のは、餃子や包子の生地を作る時の注意事項で、
生地を伸ばす際、真ん中の部分はできるだけ厚く残しておけば、
餡が(生地が破れて)出てしまうようなことがないということである。
義母は「私が作るとき、包子のひだは12なのよね」と話をしている。
1つ目と2つ目で最後の結び方が違うのは、2種類の餡の包子を作るときに、
見た目で区別できるように工夫されたものである。
一つ一つ丁寧に包んでいく。蒸し器に入れ、常温の水から蒸気が上がって約15分。
この時のポイントは、蒸し上がって火を消した後、すぐに蓋を空けてはいけないこと。
5分程蓋を空けずにそのまま置いておく。
蒸しあがった後すぐに蓋をあけてしまうと、激しい温度差で包子が萎んでしまい
ふっくら出来上がらず、食感が硬くなってしまう。
出来上がり!「はふ、はふ」言いながら、食べるのが最高。
早速、いただきます。
今回のように姑姑や義母と、たわいもない話をしながら、一緒に包子や餃子を作り、
みんなの帰りを待つ。これが中国に嫁いだ喜びの一つでもある。
結局この日は親せき分も作り、3人で合計60個の包子を作った。
一人でするとおそらく半日がかりになるだろうが、プロ2人のお力添えもあり、
3時間ほどで終了。
生地を発酵させるための待ち時間、以前に課題を出されていたことを思い出し、
姑姑と義母に、課題作品の写真を提出した。
そう、一人で包子と餃子を作ることだ。その課題作品がこちら。
お二人から「合格!」の声をいただき、ホッとひと安心。
これで胸を張って、「中国に嫁ぎました」と言えるような気がする(笑)
寒くなるこれからの季節、機会があればぜひ一度、挑戦していただければ
その面白さと、案外簡単にできる楽しさがお分かりいただけるはず!
と願いつつ、今日は筆をおくことにする。
追記:
ざっくりとした説明なので、何かご質問等ございましたら、お気軽にコメント欄かメールまで。
私で分かる事でしたら、いつでもお答えします。
また姉妹品(?)の餃子の皮についてもUPしました。ご一緒にどうぞ!