ちゃーちゃん@中国瀋陽

オンライン中国語講師|中国語ネイティブの発音と、より楽しく学べる方法を模索中|漫才や“脱口秀”など、面白い事(言葉遊び)が大好きな関西人

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『情熱中国』を通して“コミュニケーション力”を考える

最近『情熱中国』でインタビューをさせていただくことが増え、「コミュニケーション力とは?」

と考えることが、多くなった。

 

そして先日たまたま目にした、この作品。


Nike Presents: NAOMI OSAKA 大坂なおみ - QUESTION / RETURN

 

世界中の記者から、いろんな質問が投げかけられるのだが、

日本のインタビュアーの質問レベルの低さも、皮肉っている内容である。

 

記憶に新しいところでは、先日6月5日に行われた山里亮太さんと蒼井優さんの結婚報告会見。

【全編】南キャン山里さん&蒼井優さん結婚会見 「しんどいくらい笑わせてくれる」(2019年6月5日) - YouTube

 

その後多くの記事でも取り上げられたが、低俗な質問に対する山里さんの切り替えし。

記者:蒼井優さんは"芸能界一のモテ女優"と言われていて、芸能界の俳優さんでもものすごいファンが多いって伺ってるんですけど、その女優さんを独り占めすることになったわけですよね。何かファンの人たち、芸能界も人たちもフェイクニュースじゃないかって、今日は大騒ぎだったんですけど、メッセージありますか。

山里:ありがたいことに、ネット上ですごく僕らの名前が話題になって。

(中略) でも、そうですね、なんかよく心配されますよね、やっぱ。皆さんから、さっきから出てくる単語もあるじゃないですか。そういうのでみんな心配するんですけど、一切、心配してないです。それは、皆さん目の前にいる蒼井さんとは違う蒼井さんを僕は見せていただいていると思うんで。本当に純粋で、楽しいときには笑って、美味しいもん食べてるときはほんとにコロコロ笑って、泣きたいときはすごく泣くっていう、なんかみんなが思い描くのと、ちょっと違うでしょう?「魔性」っていう単語使ってるけど、僕はそんな人間じゃないっていうのを一緒にいてずっと見てたんで、みなさんが思う、その「魔性」から発生する心配ってのは一切ございません。はい。

 

https://abematimes.com/posts/7005854

 

この質問の他にも、結婚報告会見というおめでたい席で、そんな質問がよくできるなと

こちらがハラハラしてしまうほどの内容もあった。

もちろん数多いるインタビューアーの中で(あるいは番組の中で)、爪痕を残したり

自分のことを覚えてもらったりするのは、非常に大切なことだ。

しかしその方法は相手を傷つけたり、貶めたりという、相手の褌で相撲を取ることでは

ないはずである。

 

私自身のことに、話を戻そう。

インタビューの音源を聞き返すたびに「ここはこう聞けばよかった」

「あそこはあぁ返せばよかった」と、問題点ばかりが目に付く。

また時に何をどう聞けばいいのか分からなくなり、無難な質問で場を繋いでしまったり、

2秒にも満たないが、スムーズな会話のキャッチボールを阻害しかねない、空白の時間が

できたりしてしまう。

滞りなく流れるような、なおかつ相手の方が気持ちよく話せるやり取りは非常に難しい。

 

特に前回は中国語でのインタビューだっただけに、以前受け持ってくださった

年配英語ネイティブスピーカー講師の、あの言葉が脳裏をよぎった。

「国際化が叫ばれ、国際結婚の子供や帰国子女の増加、子供のころから英語に接する機会が

増えたことも重なり、キレイな発音で英語を話す人は増えた。しかし昔の“国際人”の方が、

発音に問題がある人が多いのは否めないが、実に内容の濃い知性のある話ができた。

つまり、コミュニケーション力を支えるだけの知識や教養があった…。」

 

話しは少し逸れるが、父も母も寡黙な人で、「沈黙は金」と考えているタイプである。

そのため食事中もほとんど会話がなく、「会話」と言うこと自体をあまり考えずに過ごしてきた。

それが第二言語、第三言語を学習することになり、心の中で警告音が鳴っているのが聞こえた。

就職活動中、あえて販売職を選択するという荒修行に出た結果、一般的な話はできるようになった。

しかしおしゃべりを楽しめるというタイプでは、どうやらないようである。

 

「人と人」「人と情報」を繋げたいと思って始めた『情熱中国』。

インタビューを通じ、私も“コミュニケーション力”をさらに真剣に考えるようになった。

 練習もするようになり、迷えば阿川佐和子さんの『聞く力』を再度めくったりもする。

阿川さんぐらいのベテランでも、気を揉むようなインタビューがあるという。

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聞く力―心をひらく35のヒント *3

 

 

他にも日本語、中国語を問わず、インタビュアーの切り返しや間合いを研究してみる。

「スゴイ!」と思うインタビュアーは、冒頭にでてきたような“他人の褌”はやはり必要ない。

 

『情熱中国』もコミュニケーション力も、すぐにゴールが見えるわけではない。

千里の道も一歩から。 

これから私が、力を注いでいきたい道である。

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*1:文春新書

*2:文春新書

*3:文春新書