ちゃーちゃん@中国瀋陽

オンライン中国語講師|中国語ネイティブの発音と、より楽しく学べる方法を模索中|漫才や“脱口秀”など、面白い事(言葉遊び)が大好きな関西人

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1931年9月18日

中国で生活していると、日本人であることに

「どう気持ちの処理をしていいのか、分からない日」が年に数日ある。

今日もその数日の1日である。

 

1931年9月18日 柳条湖事件(りゅうじょうこじけん、中国語柳条湖事件

関東軍の謀略によって起こった、満州事変の発端となる鉄道爆破事件が起こった日である。

 

9月14日、在瀋陽日本国総領事館からも、下記のようなメールが届いていた。

当地の治安状況等についてのお知らせ

●中国国内において、9月は平素に比べ日本や日中関係に対して関心が集まりやすい時期です。
●不用意な言動等により、不測の事態に巻き込まれないよう、ご自身の安全確保に十分ご注意ください。

1 東北3省各省・各市の公安当局によりますと、各地の治安状況は概ね安定しており、目立った事件は発生していないとのことです。

2 遼寧省公安庁によりますと、例年、9月18日に「九・一八歴史博物館」で行われる記念式典は、本年も行われる予定であり、式典が実施される時間の前後は同記念館周辺道路の通行が規制される見込みです。

3 瀋陽市政府の発表によりますと、同日午前9時18分から約3分間、防空サイレンが鳴らされるとのことです。また、同時間帯に各地の道で車が停車し、クラクションを鳴らすとのことです。

4、東北3省の各市においても、午前9時18分、もしくは正午に同様の活動がある可能性がありますので、各政府の公式発表にご留意ください。

5 在留邦人や当地への渡航・滞在を予定されている皆様におかれましては、念のため以下の諸点にご留意の上、ご自身の安全確保に十分ご注意ください。
○現地の習慣を尊重し、中国人と接する際には言動や態度に注意する。
○一人での夜間外出は控える(特に深夜、酒場でのトラブルが発生しやすい)。
○昼間であっても、周囲に注意し、日本語で大声で話をする等は控えるとともに、日本人同士で集団で騒ぐ等の目立った刺激的な行為は避ける。
○外出する際には周囲の状況に格別の注意を払い、広場など大勢の人が集まるような場所では特に注意する。

本日、3番目の予告案内事項通りに 9時18分から約3分間、防空サイレンが鳴らされ、

ラクションも鳴り響いていた。

 

夕方こども園に迎えに行くと、我が子のロッカーに授業で塗った絵が入っていた。

f:id:chachan-china:20180918201459j:plain (祖国万歳)

 

お迎えで会うどの子供もこの絵を持っていたことから、

どのクラスでも、「今日の日」の意味を教えていたと思われる。

実際、授業の様子が主任保育士からもWechatに送られてきていた。

 

f:id:chachan-china:20180918201952j:plain 

勿忘国耻 振兴中华(国の恥を忘れず、中国を発展させる)と大きく書かれた

この画面が映し出されたスライドの前で、クラス全員「自分で塗った国旗」を手に持ち

写真に納まっていた。

 

日本は終戦記念日に、未来を背負う子供たちに「戦争の意味」を

きちんと伝えられているのだろうか?

夏休みで学校が休みというだけが、伝えきれていない本当に理由だろうか?

 

歴史は時代によって、立場によって、 書き換えられていく。

日本も戦国時代、織田家の歴史は明智家によって、明智家の歴史は豊臣家によって

きっと書き換えられてきたはずだ。

 

好成績を収めるため、大学入試のため、古代や戦国時代の歴史を勉強する。

でもこれだけ国際化が進む中で、日本人が今本当に学ばなければいけないのは、

現代史なのではないだろうか?

韓国併合日中戦争第二次世界大戦、国交回復・・・。

見開きで済むような内容で、本当にそれでいいのだろうか?

近隣国とどんな歴史があり、どんな歴史認識があり、どんな矛盾があるのかを。

 

戦争は人の殺し合い。愛する人のために、生き延びるために、

振り下ろしたくもない刀を、打ちたくもない鉄砲を、相手に向けてきただろう。

 

私は日中戦争のこの時代に生きていない。だから真実は正直わからない。

でも中国はこんな幼い時から、戦争について考える機会、触れる機会を設けている

その内容はどんな形であったとしても。

 

私たち日本人は、この事実をどう受け止めるべきだろうか。