先日からご紹介している「中国就労ビザ(Zビザ)」の手続き方法。
本日は、引き続き各種手続きの必要書類についてお伝えしたいと思います。
なおダウンロードの書類は「Dropbox」にて共有しているため、VPNでの接続をお願いします。
なお、この中国就労ビザ(Zビザ)手続き方法(2017年新制度対応版)は、
できるだけ丁寧にお伝えしたいと思うことから、番外編を除き合計4回の連載です。
長丁場になりますが、気長にお付き合いくださると幸いです。
・中国就労ビザ(Zビザ)手続き方法(2017年新制度対応版)、その1【就労ビザ取得の流れ】
・中国就労ビザ(Zビザ)手続き方法(2017年新制度対応版)、その2【「外国人就業許可書」申請書類】
【本日のご紹介部分】
第1章 取得条件
第2章 手続きの流れ
第3章 必要書類、及び窓口申請場所
第4章 番外編
昨日ご案内した手続きは、ステップ1の「外国人就労許可書の申請」の書類であり
本日はステップ2の「Zビザの申請」、ステップ3の「外国人就業許可証の申請」の
提出書類についていお伝えします。
- パスポート原本、及び顔写真のページのコピー
- ビザ申請表
- 証明写真
- 「外国人就業許可書(外国人工作许可通知)」、あるいは相応の書類
取得したステップ1の「外国人就業許可書(外国人工作许可通知)」をもって、
日本にある中国大使館・領事館が管轄する
「中国签证申请服务中心(中国ビザ申請サービスセンター)」にて『Zビザ』の申請をします。
申請前にHPで手続きの流れ、窓口申請場所などをご確認されることをオススメします。
(東京・名古屋申請のHPはこちら、大阪申請のHPはこちらから)
それでは書類一種類ずつの準備方法、注意事項を丁寧に説明していきます。
◆有効期限が申請日から6か月以上、査証欄に余白ページがあるパスポート原本
◆顔写真のページのコピー
◆申請センターに設置されています。(2020年8月から全てネット申請になりました)
◆パソコンから直接申請表に記入します。申請場所のHPからの申請になりますのでご注意ください。(東京・名古屋申請のHPはこちら、大阪申請のHPはこちらから)
◆申請画面は「英語」表記ですが、Googleなどの翻訳機能を使用すれば十分対応できます。
(上記の「高速リンク(Quick Access)」の「査証(Visa)」の欄から、申請が可能です)
◆近影、正面、カラー、白色背景、脱帽、サイズ48×33㎜(詳細はこちらから)
◆ステップ1で取得した「外国人就業許可書」2枚。
◆中国外国専家局から発行される「外国人就業許可書」は、中国語版と英語版のどちらもPDF版ですので、プリントアウトする必要があります。(私は両方2枚ずつ持参しました)
◆「外国人就業許可書」に相当する書類でも申請が可能です。
A) 「外国人工作許可通知」
滞在期間が30日を超えない場合は「短期工作証明」も併せて提出してください。
B) 「外国専門家訪中工作許可証」
C) 「外国人在中華人民共和国従事海上石油作業招聘状」
D) 人力資源と社会保障部が発行した「外国企業常駐代表機構登記証証明」或いは商務部が発行した「外国企業常駐代表機構批准証書」
E) 文化行政管理部門が発行した商業性文芸演出承認書類原本およびそのコピーと「短期工作証明」
訪中し商業性演出をする申請者にのみ適用
F) 外国文化センターに雇用される場合は「外国文化センター雇用工作人員確認書」
G) 短期のZビザを取得する場合は「短期工作証明」原本およびコピー
次の方が対象となります
中国国内のパートナー企業と協力し技術、科学研究にあたり管理、指導を行う者
中国国内のスポーツ機関において就職を前提とした練習に参加するコーチおよびスポーツ選手
中国国内においてコマーシャル撮影、ドキュメンタリー映画撮影、教育ビデオ撮影、プロモーションビデオ撮影 などを含む撮影を行う者
ファッションショーやモーターショーにおいてモデルとして活動する者短期のZビザにて入国した場合は30日を超える滞在はできません。30日のZビザを申請してください。
※中国に入国後、30日以内に居留する地域の県級以上の人民政府公安機関出入境管理機関で居留申請をする必要があります。従来の授権招聘状或いは授権招聘確認書を提出しなくていいものです。https://www.visaforchina.org/web/guidance/StepByStep_stepAgreeGoNext.action(中国签证申请服务中心のHPより)
窓口申請後、通常4営業日で受け取りが可能です。
料金支払いの際、会社名の領収証を発行してくれるため、特に中国企業の名前で取得する場合は、
会社名を事前にメモ書きしておくと便利です。
ご取得された「Zビザ」はパスポート内に添付されています。
ご自身の名前や情報に間違いがないかなどを、窓口を離れる前にご確認されることを
オススメします。
「Zビザ」は、発行後90日以内に中国への入国が必要になります。
万が一90日を過ぎた場合は、無効となり、再度取り直しとなります。
また「Zビザ」の中国滞在有効期限は30日間です。入国後中国に滞在するためには、
「居留許可」手続きを行わなければなりません。
(「居留許可」の手続きは、ステップ4でお伝えします)
万が一「居留許可」の手続きをせず、30日以上滞在した場合は不法滞在となります。
さらに中国入国後24時間以内に、お住まいの管轄する派出所で「外国人臨時宿泊登記」をする
必要があります。(詳しくは下記の記事にて)
それに伴い、自動化ゲートのご利用はご注意ください。
自動化ゲートを利用される方への留意事項
(1)6か月以上長期滞在する外国人は、出入国審査において、自動化ゲート(中国語:「自助査験通道」)の利用を登録することができますが、本年2月より、自動化ゲートでは「出入国記録憑証」という出入国記録票を各自で印刷できるようになっています。当局によれば、これは出入国印と同等の効力を有するとのことです。
(2)一方、中国では、ホテル等で「臨時宿泊登記」を手続きする際には、基本的に入国印(スタンプ)が確認されるため、自動化ゲート利用者がかえって市中で不便を被るケースもあります。また、入国印の日付は合法的な滞在期間を確認するために重要です。自動化ゲートの利用を希望される方は、こうした事情を十分理解した上で利用登録をするとともに、出入国にあたっては必ず出入国記録票を印刷した上で紛失することがないよう保管してください。また、取得できない場合は必ず係官に照会し押印を求めるなど、各自で十分留意してください。
(3)なお、自動化ゲートの利用登録にあたっては、指紋などの個人生体識別情報が採取されます。https://www.cn.emb-japan.go.jp/consular_j/joho180507_j.htm(在中国日本国大使館のHPより)
次に中国入国後に手続きをする、ステップ3の「外国人就業許可証」の取得について
お伝えしたいと思います。
- 外国人訪中就業許可申請書(外国人来华工作许可申请书)
- パスポート
- 「Zビザ」、及び「Zビザ」のページのコピー
- 今回の入国日が記載されている、入国スタンプのページのコピー
- 労働契約書(ステップ1の「外国人就業許可書」申請時に、提出済みの場合は不要)
- 健康診断書(ステップ1の「外国人就業許可書」申請時に、提出済みの場合は不要)
◆こちらの資料は、担当部署の中国人スタッフが「外国人来华工作管理服务系统(外国人訪中就労管理サービスシステム)」という、登録専用サイト(HPはこちら)から必要事項を記入し、再度プリントアウトされたものに、確認のサインが必要となります。
◆ステップ1の「外国人就業許可書」と異なる点は、申請書3枚目の「申领外国人工作许可证」という欄の、下記3点を追加記入する点です。
- 入国日時
- ビザのタイプ
- ビザ番号
◆日本にある中国ビザセンターにて発行された「Zビザ」は、パスポート内に添付されています。
◆こちらのページのコピーも、併せてご準備ください
◆今回入国してきた際に、入国審査の際押された入国スタンプのあるページのコピーをご準備ください。
(左側の楕円のものが入国スタンプです)
その他の提出物(労働契約書、健康診断書)に関しては、これまでにも
ご説明をした欄がございますので、そちらをご参照いただければと存じます。
省(あるいは市)ごとにより、窓口申請場所が異なります。
そのため詳細については、こちらのホームページからご確認ください。
(ステップ1の「外国人就業許可書」を申請した窓口と同じです)
ちなみに瀋陽市は下記の住所です。
- 名称:沈阳市外国专家局
- 住所:沈阳市沈河区市府大路260号沈阳市政务服务中心一楼A12窗口(原市政府大楼)
- 電話:+86 (0)24-83962797
こちらの「外国人就業許可証」は、入国後15日以内に申請をしなければなりません。
そのため健康診断を、入国後に予定されていらっしゃる方は、
健康診断書の受取期間までを考慮され、入国後早めに診断をされることをオススメします。
特に上海などの都市は健康診断の事前予約が必要で、1日の受け入れ診断人数も
制限があります。つまり定員に達した日は、予約が取れません。
また健康診断書の発行までにも日数がかかるため、会社のビザ担当者、
あるいは手続き代理会社の方と連絡を密に取られる方が、安心です。
このあとに続く居留許可の申請は、入国後30日以内に行わなければなりません。
そのため入国後の手続きは、できるだけ早くお済ませになることを併せてオススメします。
また「外国人就業許可証」を受け取られた後に、特にご注意いただきたい点があります。
「外国人就業許可証」カード右下に、QRコードがついており、スキャンをすれば
氏名や性別、国籍、生年月日はもちろんのこと、会社名や会社住所まで
個人情報流出の危険にさらされます。そのためしっかりと保管され、
万が一紛失の際は、すぐに外国专家局の窓口への、ご連絡を!
そのため携帯のアドレス帳に、外国专家局の窓口の電話番号を入れておかれる方がベターです。
現在すでに中国に在住されており、「Zビザ」取得のために一時帰国される方は
通常手続きは4営業日必要なため、万が一最低1週間程の一時帰国日程を組まれる方が多いです。
(現在、特急申請・加急申請が停止され通常申請のみ)
それでは明日は、最後のステップ4「居留許可」の申請のための書類について
お話ししたいと思います。