ちゃーちゃん@中国瀋陽

オンライン中国語講師|中国語ネイティブの発音と、より楽しく学べる方法を模索中|漫才や“脱口秀”など、面白い事(言葉遊び)が大好きな関西人

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会話力アップのコツ

先日、こんなご相談を頂戴しました。 

私の経験談を、少しお話しさせていただきたいと思います。

 

 会話が全然できなくて…。どうしたらいいですか?

 先日、簡単な会話のキャッチボールは、楽しんでいらしたように見えましたよ。

 そうなんです。吃饭了吗?(=食べた?)とか、你去哪儿?(=どちらへ?)というような会話は問題ないのですが、それ以上のことを聞かれると、もういっぱいいっぱいで…。

 なるほど。それでしたら…

 


 

私が思うに、

学習初期の頃、会話力を伸ばすためには、総合力のレベルアップが欠かせません。

「語彙力」も少ないため、「リスニング力」が追っついていかず、

相手が何を話しているかが分からないことも、多くあると思います。

 

学習が進んでいけば、相手の言うことは(ある程度)理解できたり、

全ての単語が聞き取れなくとも、前後の内容から推測できるようになります。

ただスピーキングの練習をしていなければ、「口がついていかない」というように

何をどこから、どのように話せばいいかわからない状況に陥ってしまいがちです。

 

そういう経験をされていらっしゃる方なら、

少しでも多くの中国語スピーカーと話し、中国語会話のリズム感にも慣れれば

「ペラペラ話せるようになるかも」と、思われていらっしゃるかもしれません。

 

しかしここに大きな落とし穴があります。

 

確かに多くの中国語スピーカーと話すということは、

自然と「口を開く機会」が増え、練習の機会は増えます。

ただ多くの方と、同じ内容を話していたならば、

言葉そのものは流暢に、口から出てくるかもしれませんが、

より多くのことを表現できるようには、なっていない可能性が非常に高いです。

 

会話力には、「広さ」と「深さ」が存在します。

「広さ」とは、いろいろなジャンルの話ができること。

そして「深さ」とは、1つのジャンルをどこまで深く話せるかということです。

 

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旅行客を含み、日本にお越しになる中国の方は、年々増加しています。

またネットでもいろいろなアプリが開発され、手軽に中国の方と

コミュニケーションが取れる時代にもなりました。

さらにはオンライン授業も普及し、月賦契約で中国語講師と話せる講座もあり、

「会話レッスン」も低価格で身近になってきたと感じています。

  

会話力をUPしたいと、手当たり次第いろんな方と話すのも、

もちろん悪い事ではないですが、ある程度中国語会話のリズム感に慣れてくれば、

同じ相手ととことん、深い話ができるようになることが、

さらに会話力を上げるポイントになります。

 

つまり自分の中にすでにあるものを、繰り返し話すのではなく

会話する前(あるいはレッスン前)に、話すテーマについて下調べをし、

先にインプット、アウトプットなどの練習をして、

自分が話せる「広さ」と「深さ」を増やしていくことが、

真の会話力UPにつながっていきます。

 

私も結婚し、主人と「生活のこと、家族・親戚とのこと、子供の教育」など

毎日毎日深い話をすることで、踊り場からなかなか抜け出せなかった会話力から

次のステージに、上がることができたと思います。

夫婦とはいえ、(夫婦だからこそ?)、以心伝心ではなく

家族にとって将来に影響するような岐路に立てば、

時には反論し主人を説得したり、

時には自分の主張を、”快く”受け入れ実行してもらえるようにと、

言いたい内容をしっかり準備をし、必要とあらば辞書を引いて単語を確認してから、

話し合いに臨んでいます。

それらの積み重ねが、相手にとって誤解が少なく、理解しやすい内容となり、

結果、深い話ができるようになり、会話力が少しずつUPしていったと思います。

 


 

「中国の方は大声で話すし、あの『あぁ!?』と言われるのが怖くて…」と

尻込みをされてしまう、日本人の中国語学習者は多いですが、 

実は男女を問わず中国の方は、討論などおしゃべり好きな方が多いです。

(こちらの)中国語が多少おかしくとも、

自分の言葉で懸命にコミュニケーションを取ろうとすれば、しっかり聞いてくれます。

 

「いやいや、あんまり聞いてもらえないけど…」と思われた方は

心のどこかで「自分の発音は正しくないから」「まだまだ話せないから」と

もともと逃げ腰で会話をしているのが、相手に伝わってしまっているからです。

 

それゆえ、今回のご質問の答えとしては

おひとりの相手と、じっくりと深い話をする機会を設けてみてください。

そして話す前に「話そうとするテーマ」について、下準備をし

相手に胸を借りるつもりで、思い切ってぶつかっていけば、

相手もどんどん深い話をしてくれるようになります。

この方法でテーマを変え、繰り返していけば、大きな進歩を感じていただけると思います。

 

追記:

深い話をするために、まずは母語でしっかりと意見ができることが前提になります。

そのために、いろいろなことに興味を持ち、深く考えることが不可欠です。

(自戒の念を込め、「追記」を記載しておきます…)