五七五のリズムにのせ、中国のあるあるを軽やかに唄いあげる。
まずこの方は、天才じゃないかと私は思う。
中国事情に本当に詳しく、なおかつユーモラスもお持ちで、いつも「そうそうそう!」
と、思わず唸ってしまう。
料理名 名前分からず 这个と言う
#中国川柳 #留学川柳 pic.twitter.com/WgQK8lmGJE
— KOHEI SATO(牛乳屋) (@milkshop) 2019年1月24日
中国語の料理の名前は「唐詩の一部か?」と思うほど、ズラズラと漢字が並んでいる。
あるいは「魚香肉絲(ユーシャンロースー)」のように、魚が入っていないのに味や形から
名前を取っている料理もあるため、ピンとこない場合も多い。
そのとき便利な言葉が「这个(=これ)」。
留学時代の食堂で、おそらく一番使ったであろう単語に間違いない。
ウェイラー(微辣)と 頼んだけれど 激辛だ
— KOHEI SATO(牛乳屋) (@milkshop) 2019年1月23日
※微辣は辛さ控えめという意味#中国川柳 #重慶 pic.twitter.com/kYJ9k4AGQm
ちょい辛を頼んだのに、一口食べると目が飛び出るほど激辛がほとんどである。
義弟の奥さんは四川出身。彼女の作る料理はおいしいのだが、ティッシュが手放せない。
私用に特別仕様で作ってくれるのだが、彼女曰く「離乳食レベル」だそうだ。
春節後 アイツはきっと 戻らない#中国川柳 pic.twitter.com/FwjVISaL8I
— KOHEI SATO(牛乳屋) (@milkshop) 2019年1月23日
春節休暇で実家に戻ると、そのまま出勤してこない人が毎年必ずいる。
そのためボーナス(あるいはお給料)は、休暇の前後(あるいは春節後の出勤)で
分割して払う会社も。まさに所変われば、お国変わればである。
誰かいる! 私の座席に 知らぬ人#中国川柳 pic.twitter.com/KijD97mpya
— KOHEI SATO(牛乳屋) (@milkshop) 2019年1月23日
中国の汽車、とくに寝台車に乗り「下铺」という一番下の席を取ると、いつも誰かが
絶対に座っている。しかも座るのが当たり前のように。
「私の席ですけど」と申し出ても、「で?」と聞き返されるだろう。
なので私はいつも、上中下の3段あるうちの「上铺(=一番上)」を予約する。
トランクの スペース埋める 代購品#中国川柳 pic.twitter.com/2GbKpNKmUt
— KOHEI SATO(牛乳屋) (@milkshop) 2019年1月23日
「日本一時帰国」宣言をすると、必ず誰かに代理購入を頼まれる。私も例に違わず。
そのため一時帰国するときは、いつも義両親に会いに北京に行ってくると伝え、
本当に仲の良い(しかもその秘密を洩らさない)友人にだけ本当のことを話たりしている。
もし代理購入を引き受ける際は、それなりの覚悟と、先払いをオススメしたい。
#中国川柳
— 谷崎光@作家・北京在住『本当は怖い中国発イノベーションの正体』 (@tanizakihikari) 2019年1月29日
マンホール
フタを踏んだら
地獄行き
施工が悪くて、フタが外れたり、または盗まれてたり。
私は来たばかりの頃、
中国人から、絶対上を歩いちゃダメと、何度も言われたため、無事ですが、落ちた人がたくさんいます。気をつけて! pic.twitter.com/MM278dw8yt
我が子がなぜかマンホールの蓋に乗るのが好きで、外で遊ばせている時、少し目を離すと
すぐにマンホールの蓋の上。間髪入れずに誰かしら(特に年配の方)に注意される。
「マンホールは危ない!絶対にあの上に立ってはダメ!」と、今までも何度も、
いや何十回も注意をされてきた。
今では我が子が、「あっち ダメダメ」と言うぐらいである。
しくじった
— JinyuanJiabigu (@JinyuanJiabigu) 2019年1月24日
「冰的」と言うの
忘れてた
#中国川柳
中国の方は、とにかく体を冷やすものを摂取したがらない。お水も基本的にお白湯。
そのため真夏の暑い日も、ビールは基本常温(今はかなり変わりつつあるが)
「冰的(=冷たいの)」を言い忘れると、出されるビールは生ぬるい。
(※瓶ビールの場合、栓を抜いていなければ交換してもらえる場合もあるので、一言聞いてみるのもあり)
まだ言うか
— ビビット川村 (@vivitkawamura) 2019年1月29日
高速鉄道
埋められる
中国で
お前は何を
やってるの?#中国川柳
1つ目。中国温州市で起きた高速鉄道事故。あれはもう2011年、今から8年前の事だ。
この事故を、そして政府の後処理の方法を決して忘れてはいけないし、「歴史は繰り返す」
とも言われる。しかし8年前のことばかりに目を向け、今の中国の状況を知らない、
あるいは直視しないのは、これはこれで更に大きな問題だと思う。
2つ目。私も何度も聞かれた「で、中国で何をやっているの?」という質問。
当時は中国の日系企業、そして転職して外資系企業で仕事をしていたわけだが…。
あるいは中国で就職をしているのは分かってはいるが、成果がでない。
“駐在員”という肩書のもと、毎日飲み歩き、“お姉ちゃん”と楽しい時間を過ごしてらっしゃる方を
この目でたくさん見てきたのも事実。本当に中国まで来て「何をやっているの!」
さすがだね そこまで積んで 没问题#中国川柳 pic.twitter.com/Rd3Okb4Dwl
— JIDAN@ (@tamago_jidan) 2019年1月24日
以前私のブログでも過積載の記事を書いた。
「重さ」という意味では超過はしていないのかもしれないが、中国雑技団もビックリの
見事な積みっぷり。安全面を考慮し、今は取り締まりは厳しくなりつつあるが、
それでもなお瀋陽では、よく見る光景である。
中国語 都合悪いと 听不懂 #中国川柳
— まつれーん@DBコンサル (@JYYnh3lYDPWZQN3) 2019年1月24日
私が親戚の集まりの時によく使う奥秘である。
瀋陽全体でも日本人が少なく、瀋陽の親戚はほとんどが外国人に会ったことがない。
そのため親戚の集まりがあると、みんなに寄ってたかって何かと質問をされるのだ。
中には政治絡みの答えにくい質問や、プライバシーなしの直球の質問などもあるため、
波風立てずにその質問を拒否する方法として、使用してきた。
しかし最近は「あいつはあんな風に言っているが、聞き取れているはずだ」と言われ始め、
この必殺技も使いづらくなってきた。
やっぱりこれでしょ(笑)
— プーアル (@shanghaineko) 2019年1月24日
偽札が 理由じゃないのよ キャッシュレス#中国川柳
今や支付宝(アリペイ)や微信(Wechat)の電子マネーで、キャッシュレス社会の中国。
普及率は百貨店やスーパーだけにとどまらず、屋台などでも支払いができる。
この目まぐるしい普及の裏には、非常に多くの偽札が出回っているからだと述べる
学識者や経済専門家がいた。原因の一つであるかもしれないが、それはごく僅かなこと。
日本人のように、“紙幣やコイン”に重きを置いていないという、中国人のお金に対する
考え方の違い、インフラ的要因などが主である。
すいません 御社のサイト 見れません#中国川柳
— 阿井幸作 (@ajing25) 2019年1月24日
中国入国時の必須アイテムVPN。
今までもこのVPNに関する記事は、いくつか発表してきた。
VPNが規制されれば、中国ではGoogleをはじめ、YouTube、Facebook、Messenger、
Twitter、LINE、Instagram等、使用できなくなる。時には川柳にもあるように、
ごく普通の日本国内の企業HPさえも、見られない時がある。
VPNの申し込み、「中国に 行くとき絶対 忘れずに!」である。
子供連れ
— 静 (@ssssss15686352) 2019年1月24日
すぐに誰かが
席譲る#中国川柳
中国社会は子供やお年寄りに優しい。
私も我が子が自分で歩けないぐらいから、交通機関を利用していたが、
必ず誰かが席を譲ってくれた。
ご年配にもすぐに席を譲り、そのご年配も「ありがとう!」と言って素直に座る。
やり取りもみんなが慣れているため、非常にスムーズである。
風邪引いた? 心配するな お湯を飲め
— 阿井幸作 (@ajing25) 2019年1月24日
你感冒了吗? 不用担心别害怕 喝点儿开水#中国川柳
風邪を引いたとなると必ず言われる二言。「お白湯を飲め」、そして「温かくしろ」。
今では私も言う側になり、主人が「風邪っぽい」と言えば、思わずお白湯を差し出してしまう。
中国になじんできたせいか、それとも「とりあえず」的な意味合いなのか…(笑)
シェアされた 自転車どもが 夢の跡#中国川柳 pic.twitter.com/1MHzv5nbZH
— 華村🌱HCZY🌱知英 (@stwtcpld) 2019年1月23日
経営危機が伝えられる中国のシェア自転車大手ofoが、2018年8月31日以降、2018年11月までに
北京で少なくとも20件、計5360万元(約8億8000万円)の支払いを求める訴訟を起こされている。
一時期は数十社が参入し、中国発イノベーションとして注目されたシェア自転車業界は、
2017年以降経営破たんが相次いだ。その“残骸”とも言うべき姿がこちらである。
そこで私もせっかくと思い、2首程作ってみた。
ネイティブに
— ちゃーちゃん@中国瀋陽 (@ChachanChina) 2019年1月27日
発音矯正
する私
中国人の主人から60点と言われるぐらいのレベルですが、それでも中国語ネイティブの訛りや方言があまりにもきつい場合には、さりげな~く、繰り返しているように見せかけつつ(←ここポイントです)、正しい発音で言い直したりしちゃいます(笑)#中国川柳 pic.twitter.com/iYWw0piL0A
中国はやはり広大である。そのため地域によって訛り、方言がきつくて、
聞き取れないことも日常茶飯事。
有名なのが四(si)と十(shi)、舌面音と反舌音の区別である。
北京留学中、蘇州に遊びに行き、汽車を降りた蘇州駅で地図を買おうとした。
いくらかと聞いた時、「si元」と言われたので5元札をだし、お釣りを求めたところ、
もう一度「si元」と言われる。もしや舌面音と反舌音の違い?と思った私は、
「4(si)元なの?10(shi)元なの?」と聞き返すと、やはり「si元」。
貧乏学生の身、4元で押し通そうかと思ったのもつかの間。今回は「si元」と言いつつ、
手の形で10が表現されていた。
これほど長く中国で生活していると、発音でだいたいどこの出身かが分かる。
聞くに堪えれず、思わず矯正したくなることも多々ある。
やはり中国は広大である。
“马上到”
— ちゃーちゃん@中国瀋陽 (@ChachanChina) 2019年1月28日
あぁ今家を
出るとこね#中国川柳 pic.twitter.com/BX7Su1Vv0d
留学中、「相互学習」と言って私が中国人学生に日本語を教える代わりに、
中国人学生に中国語を教えてもらっていた。
ある日約束の時間になっても来ないため、電話してみると「马上到(=すぐ着く)」とのこと。
しかし待てど暮らせど彼女は来ない。10分過ぎ、30分過ぎ、1時間を過ぎた頃やっと現れた彼女。
帰宅後、「马上到」の意味を調べなおしたことは言うまでもない。
結婚後私に感化され、時間観念が変わってきた主人だが、結婚前は割とルーズ。
友人との待ち合わせ。もうすでに約束の時間。約束場所までは約20分かかる。
どう処理するんだろう、と思っているところに待ち合わせ相手から電話が入る。
そして私は衝撃的な会話を、聞いてしまったのだ。
「今どこ?」
「马上到(=すぐ着く)」
あの、まだ家も出てませんけど…。
その時「马上到はこれから家を出るということか…。」と身を持って知ることになった。
Twitter「#中国川柳」。
本当に中国あるあるが満載で面白い。思わずそうそうと、首と縦に振ってしまう。
でもこういう知識を知っておくと知らないでは、今後中国と関わるときに、
絶対にいろんなところで違ってくる、そう思ってならない。
皆さんもぜひご存じのあるあるを、川柳として発表してみられてはいかがだろうか?