「Made in China」
この言葉をみて、どんなことを思われるだろうか?
- やはり日本製が安心
- 質より価格
- 一生モノにはなりづらい
中国で生活していると「一分钱一分货(=値段相応、値段が安ければ品質も悪い、
あるいは逆もまた然りで、値段が高ければ品質も良い)」が、確かに存在する。
私の友人は、これらの考えをいい意味で裏切ってくれると思う。
彼の名前は薛冰さん、レザークラフターである。
(瀋陽フランス領事館のMarc LAMY領事と)
余談であるが私も革製品がとても好きで、初給与で買ったものはヌメ革の折り畳み財布だった。
その財布も約20年、人生の約半分を共に過ごしている。
年月を重ね、オイルで磨き良い色になってきた。またこの汚れ具合などが、私にとっては
とても魅力的に映る。
出産・育児で手帳とは程遠い生活をしていたが、今年から本格的にプロジェクトに復帰し、
これからどんどん予定が入ってきそうなので、昨年秋になる頃に手帳のサイズに合わせ、
彼に手帳カバーをデザインから起こし、創ってもらった。その作品がこちら。
拡大してみると、その技術の高さがさらに分かる。
あまりにも素敵な作品で、嬉しくなったので友人にも紹介したところ…。
こんなにも丁寧にFacebookで取り上げてくれるほど満足してもらえ、(紹介しただけだが)
私も非常に嬉しく、新年早々幸せな気分になった。
Made in China あるいは失礼を承知で申し上げると、「中国の方が制作した」と聞くと、
顔色が変わる方や、「大丈夫なの?」「やっぱり“チャイナクオリティー”でしょ」とおっしゃる方が
まだまだいらっしゃる。
でも時代は変わり、中国も「安かろう悪かろう」ではなくなりつつある。
中国にも「職人」や「匠」と呼ばれるような方がたくさんいらっしゃるようになった。
薛冰さんもそのお一人。
丁寧かつ手際の良いその職人技、そして作品を手にする人に喜びを届けたいという思いは、
作品を見る方を驚かせ、手にする方を幸せにする。
今日のこの記事を機会に、「中国の職人なんて」とまだまだ古い時代遅れの考えをお持ちの方は、
ぜひ2019年の新年の幕開けと共に、少し見方を変えてみる、というのはいかがでしょうか?