先日から私の中で、(周りを巻き込み)大騒ぎをしている中国語検定1級。
一刻一刻と試験時間は迫ってくるのだが、なかなか思うように進んでいかない。
ただおかしなことに、心理状態としては2つにくっきりと分かれる。
- さすがにこの成績では、合格の可能性は皆無
- でも、それでもなんとか食らいついてる感あり
「1.の心理」としては、合格ラインの正解率が85%という高きハードル。
点数配分を見てみると、
ほぼ間違えられない。つまり、問題を全て理解してやっと合格が見えてくる。
鉛筆ころがしなんかしてては、合格という頂上は遥か雲の上と言う感じであろうか。
「2.の心理」としては、よくまぁここまでこれたものだという気持ち。
ニーハオとザイジェンという、中国語を知らなくても言えてしまう二単語だけで、
自分の名前さえも言えない状態で中国に飛び込んだあの日。
今まで4ケタ、5ケタぐらいは「もうやめよう」と思った中国語。
でもなんだかんだ、今日もまだ中国語との“日中友好条約”は途切れていない。
直前対策として、毎日取り組んでいる昨日ご紹介した「WEB過去問」。
パソコンの前で、大声で中国語を音読している私の後ろで、主人と我が子が見守る。
主人が我が子に、「你看,ちゃーちゃん学习,我们也学习,怎么样?
(=ほら、母ちゃん勉強してるから、僕たちも勉強しようよ、ねっ)と主人が我が子に、
「孫子兵法」の朗読を始める。(主人は古典文学の朗読が好きなのだ)
「はぁ~、正解率75%ぐらいなんだよなぁ。厳しい~」とつぶやいてみる。
ノーリアクションの二人。
「75!」と、振り返り、少し大きめの声で言ってみる。
「不错啊!(=いいじゃん)」と言う答えが返ってきたので、本音をぶつけてみる。
「いや~、ショックなのよ」
「なにが?」
「だってさ、このテストで75%の正解率ってことは、中国人の言ってること
75%ぐらいしか分かってないってことでしょ。このことがさ、辛いのよ。」
「実際には、その3分の1ぐらいかもね。だってこの問題、僕らが使う用語の3分の1
ぐらいの内容だもん。日本語が分かる中国人が合格するの、当たり前だよ。」
「もう結構でございます。そのあたりでお止めになっていただけないでしょうか…」
思わず、本音の本音が出る。
確かに、この四字熟語オンパレード試験に臨めば、語彙力は“素晴らしく”強化できるが
実に、実践身のない問題&回答が多く存在する。
一度、以前に中訳文の模範解答を主人に見てもらったことがある。
「こんなまどろっこしい中国語、中国人は絶対に使わない」と、模範解答に×をつけ、
その横に(主人による、模範)解答を書き始めた。
生活として中国語を使う私からすれば、試験に合格することが最終目標ではない。
ではなぜ、中国語検定試験を目指すのか?
答えは簡単。「今まで中国語に真剣に取り組んできた」という、証が欲しいのだ。
日本国内の中国語試験の最高峰と言われる試験に合格すれば、少なからず自信になる。
正直私は、自分の中国語に自信がない。
だから「努力をして合格をつかんだ」という自信が欲しいのだ。
語学を勉強されていらっしゃる方なら、多くの方がそう思っていらっしゃるだろうが、
やればやる程、自分の不足が目につく。
それはまるで、始めは雨が降った後の水たまりで遊ぶことに満足していたのに、それが
プールになり、川になり、近隣の海になり、世界中の誰もが知り得る大海になり…。
次のステージに行ける喜びを感じながら、向こう岸が見えない大きさに不安になり、
今までの泳ぎ方では通用しないと自信を無くしたり、
でも同じ海原で泳ぐ同志に会い、見よう見まねで技術を習得したり…。
時には後ろからの同志に追いつかれ追い越され、自分も追いつき、また引き離され、
それでもやっぱり泳ぎ続ける私。
そんな自分に“ライフセーバー”のごとく、「お守り」のような拠り所があればと思う。
それが検定合格だったりする。
もちろんライフセーバーだって劣化もするし、万能ではない。
だから結局は、自分自身で泳ぎ切れる力をつけなければならないが、
大海原に臨むのだ。“ライフセーバー”がいれば、尚良しではないか。
そんな思いがあっての検定試験なのだが、ライフセーバーにはまだ会えないようだ。
検定試験まで、今日も含めあと29日。
とにかく今は前をしっかり向いて、泳ぐしかない。