以前「豇豆(ササゲ)」の調理方法をご紹介した際、
特に中国滞在中の方々からご反響をいただき、とても嬉しく思いました。
そこで今回も中国の食材を使った料理を、ご紹介したいと思います。
ただ前回同様、あくまでも薄口で、日本人好みの味付けにしており、
さらには「少しでも簡単に!」をモットーに作っていますので、
本場の方々からすれば、「邪道!」と言われてしまうことを覚悟の上で(笑)
アップしております。
今回も、どうか優しい目で見守ってくださると幸いです。
本日ご紹介するのは、日本では(私は)見かけたことのない食材です。
(私の調べ方の問題かもしれませんが)日本語名、英語名とも見つかりませんでした。
その食材は…、こちら「苋菜(xiàncài)、恒菜(héng cài)」。
(※こちらの記事を発表してから、hikokoさんがコメント欄に南京では「苋菜」と呼ばれていることを教えてくださいました。「苋菜」で検索すると、日本語ではヒユナ、バイアム、 ジャワホウレンソウ、英語ではAmaranthus tricolorという呼び方がヒットしました。hikokoさん、ご教示いただき誠にありがとうございました。詳しい解説はこちらから。)
まずはキレイによく洗い、食べやすいサイズにカット。
茎の部分は少し固めのため、炒める時に時間差がある方がベター。
そのため葉の部分と、別々にしておくことをオススメします。
そして少し中華っぽさを出すために、今日はこちらの食材を使います。
その名は「花椒(=山椒)」
麻婆豆腐などに入っている、あの痺れるような辛さを演出する山椒です。
香りを嗅ぐだけでも、思わずよだれが出てきます。
この山椒を、まずはフライパンの油にくぐらせます。
四川料理の「水煮魚」などは、この山椒をそのまま油の中に入れて調理しますが、
野菜炒めなどは、食感と食べやすさを考慮し、しっかり油にくぐらせた後取り除きます。
ちなみに水煮魚とは、下記のような料理です。
話を戻し、恒菜の茎の部分、葉の部分と順番にフライパンに入れて炒めます。
調味料は、「塩」と前回も出てきた「オイスターソース」をお好みで。
ちなみに我が家は塩一つまみと、オイスターソース大さじ1杯ぐらいです。
お皿に移して、出来上がり!
中国の方は、ニンニクと一緒に炒めることが多いようですが、
夕食はともかく、昼食ではなかなか勇気がいるので、
我が家ではニンニクをあまり使わない方法で、調理することの方が多いです。
こちらは炒めると赤いお汁が出てきます。
中医では赤色の食材は心臓と関係があり特に南方地域では、
恒菜は「补血(=血液を補う、補欠する)」効果があるとされ、貧血気味の時など、
特に食べるとよいと言われていたりします。
鉄分がほうれん草の2倍あることや、ビタミンA、カルシウム、ミネラルなど
栄養価が高い食材のようです。
また腸内環境をよくしたり、動脈硬化や生活習慣病の予防、免疫力を高める効果など
あるそうです。
「お味は?」と言われれば、恒菜自体にはそれほど独特な味はなく、
俗にいう青野菜独特の青臭い味、それにプラスされた調味料の味がするという具合です。
機会があれば、ぜひ一度お試しあれ!