いつもは中国、あるいは中国語の事について記載をしていますが、
今日は日本のことについて、少し書きたいと思います。
2020年幕開けの頃は、こんなことになるとは、とても考えられませんでした。
それほど世界がコロナウイルスに主導権を握られ、日々命の危険にさらされています。
お亡くなりになられた方々のご冥福を、心よりお祈り申し上げるとともに、
ご遺族の方々に謹んでお悔やみ申し上げます。
また、医療従事者はじめ、感染拡大防止にご尽力されている皆さまに
深謝申し上げます。
報道では感染者数や、死亡者数が取り上げられますが
それよりも感染がひどかった地域で、感染しなかった方の行動や心がけを、
もっと具体的に案内した方が…、と思っておりました。
そんな時に、昨日コロナウイルス感染防止の注意点を、
医療関係の方から頂戴しましたので、共有したいと思います。
どんな時が感染しやすいか、そのためにどんな対策ができるかなどが
記載されていますので、ぜひご一読いただけますと幸いです。
この数日でコロナウイルス感染症の患者さんが急増しています。
私の病院のコロナ病床は満床になりました。重症者もいます。
現場ではすでに医療崩壊のシナリオも想定され始めています。
正直、報道よりも一般のみなさんが思っているよりも、現実は非常に厳しいです。
近い将来、本来助けられるはずの命が助けられなくなる事態になりそうだと感じています。
今まで、どんな人でも少しでも生きたいという思いがあるのなら、全力で命を助ける医療をやってきました。
でも、このまま感染が拡大すれば、「助ける命を選択する医療」にシフトしなければならなくなります。
本当に悲しい。
だから、外出を控えてください、人と会わないでください。
感染を食い止める方法はこれしかありません。
生きていくための最低限の外出だけにしてください。
このメッセージを出来る限りの家族や友人にシェアしてください。
時間がもうありません。よろしくお願いします。
院内感染が起こり、患者さんと知らぬうちに接触した医師や看護師にも PCR 陽性者が出ているところがあります。
また、ほとんどの感染患者さんは食事中に感染しているようです。
ウイルスが出てくるのは咳とか唾とか呼気ですが、普通の呼気ではうつりません。 これまでのほとんどの感染は、
①感染者から咳やクシャミで散った飛沫を直接吸い込む、
②飛沫が目に入る、
③手指についたウイルスを食事と一緒に嚥下してしまう
という 3 つの経路で起こっています。
感染にはウイルス粒子数として 100 万個ほど必要です。
一回のくしゃみや咳や大声の会話で、約 200 万個が飛び散ると考えられています。
つまり感染者がマスクをしていると、かなり防ぐことができます。
なるべく鼻で息を吸いましょう。口呼吸で思い切りウイルスを肺の奥に吸い込むのはいけません。
外出中は手で目を触らない、鼻を手でさわらない(鼻くそをほじるのも NG)、唇に触れない、口に入れるのは論外です。
意外と難しいが、気にしていれば大丈夫です。
人と集まって話をする時は、マスク着用。
食事は対面で食べない、話さない。食事に集中しましょう。
会話は食事後にマスクしてから!
家に帰ったら、速攻手を洗い、
アルコールあるなら、玄関ですぐに吹きかけて、ドアノブを拭きましょう。
咽頭からウイルスがなくなっても、便からはかなり長期間ウイルスが排出されるという報告があります。
ノロウイルスの防御法と同じように対処を忘れずに!
感染防御のルールを再度整理します。
①マスクと眼鏡の着用
②手指の洗浄と消毒
③会食は対面ではせず、一人で食事を短時間で済ませる
④外から帰宅時は先にシャワーを浴びてから食事
陽性患者さんの多くは、手指から口に入るか、食事の時に飛沫感染しているようです。
以上を守って元気でいましょう。
私自身も、食事中の対策は疎かにしていたところがあり、
この手紙を頂戴し、気を引き締めました。
子供とはいわば一心同体。
私が感染してしまうということは、必ず子供に移してしまうということです。
食事は一家団欒の場ではありますが、今は緊急事態。まずは命あってのこと。
料理も大皿に盛りつけずに、家族それぞれの分を小鉢にとりわけたり、
取り箸を使ったりして、できるだけリスクを減らすことも重要だと思います。
またこちらに、厚生労働省が発表している「感染症病床使用率」が分かるサイトを
ご紹介いたします。
先日までは、患者数が病床数を上回っている都道府県(黒色表示)は、
2か所ほどでしたが、4月10日8時半の時点で下記のようになっています。
ただ、今まだ色が薄い都道府県の方も、一気に広がるのが感染症の怖さ。
こちらはあくまでも現時点で、1秒後には黒色になる場合もあるため、
「感染しない、感染させない」に、真剣に取り組みたいと思います。
自分自身を、そして大切な人を守るため、この4月が踏ん張りどころです。