以前ツイート告知をしていた、全家福(=家族写真)の撮影のため、
写真館へ行くお話。
家族写真を撮りに行く話【続編】
— ちゃーちゃん🇯🇵@中国瀋陽 (@ChachanChina) April 5, 2021
先日お店から撮影日はいつにするかという連絡があり、
少し痩せてから、という主人と私の返答に、
「加工するので大丈夫です」とのこと。
いやいや、まぁ、確かに…www
ということで、今月行ってきます。
出来上がりをお楽しみに! https://t.co/unl9WRskml
そして昨日、ついに!
その前に、実は予約は約半月前にしてあるものの、予約前日の午後7時頃、
下記のような連絡がWechatに届く。
(明日8時半に来店し、ヌーブラをご持参ください。今夜洗髪し、その際リンスはお控えください。また脇の手入れをされ、下着は色の薄いものを着用ください。メイクはお控えいただき、素顔のままご来店ください。近視の方はコンタクトレンズをお持ちいただき、貴重品のご持参は万が一の盗難防止のため、お控えください)
前日夕方になり、急遽持ち物が案内されるのは、中国では”日常茶飯事”で
すでに驚くことはなくなった。
ただ実際、ヌーブラときたか…。と、想像できたであろうことに
まだまだ「冬モードの瀋陽」から抜け切れていない私自身が、少し恥ずかしくなった。
当日家族で意気揚々とお店に到着。
扉の向こうには、さらにテンションを上げる店内があった。
待合シートは、屋形船をイメージし、水も流れており船には渡り石を歩いていく。
私たち1家族に、コンシェルジュが1人ついてくれ、
衣装の用意や、メイク担当とのやり取り、場所への案内などを滞りなく行ってくれる。
我が子と主人もメイクを済ませ、一番時間がかかる私の順番になる。
メイク担当の方は私にメイクを施しながら、コンシェルジュにも
てきぱきと指示を出していく。
コンシェルジュは、まだ18歳とのこと。
メイク担当の方は、コンシェルジュをうまく褒めたり、時には注意をしたりしながら
「毎日の忙しさに流されるのではなく、私のしていることを、目で、感覚で盗みなさい。
お客様に髪を結っているとき、私の目の動きを見ていなさい。
次に必要なものが分かるようになるから」と絶えず手を動かしながら教育していた。
それは決して相手を責める口調ではなく、親が子供を励ますかのように、
また自分が”楽”になるための打算などでなく、コンシェルジュ彼女そのものに、
手ほどきをしているように見えた。
私にもいろんな話をしてくれ、メイク談義でお互いが楽しい時間を過ごした。
日本のメイク業界の話や、その昔仕事上濃いメイクをしていたことや
Shu uemuraなどのカラーが、やっぱりきれいで使いやすいなどの話で盛り上がった。
1着目の撮影が終わり、2着目の衣装に合わせるために再度メイク室へ。
他のお客さんの髪結いをしながら
「撮影お疲れ様~、すぐに次のメイクにかかるから、
ちょっとだけ飲み物など飲んで待っててね。自撮りしてても良いよ」と、
目の前のお客様にサービスを提供しながら、こちらにも気を配っていることが分かる。
こんな風に一言かけられると、人は優しい気持ちで順番を待つことができる。
さらに一番驚いたことは、撮影中に覗きに来てくれたことである。
メイク中の話から、今日はお客様が多くてご飯を食べる時間もないかも、とのこと。
そんな中でも私たち家族の写真の写り具合の確認に、忙しい合間をぬって足を運び
モニターと私たちの実際のメイクカラー、風景や衣装との色映えを見比べては、
それを2着目に、さらに生かそうとしていてくれた。
実際、2着目の撮影メイクはチークの色に、微妙に黄色を混ぜて
私の顔が赤ら顔にならないように工夫をしたりしてくれた。
結局2時過ぎ「民国風デザイン」と「宮廷風デザイン」の撮影が、無事終了。
急ぎであれば夜には、写真が受け取れるとのことだが、
家族みんなが疲れてしまったため、後日来店することを伝え、店を後にした。
実は、結婚の前撮り写真は日本で撮影した。
というのも、瀋陽で何件か訪れてみたが、どれもサービス態度が受け入れられず、
中国での撮影をあきらめたからだ。今から10年近く前のことである。
あの頃から思えば、瀋陽のサービスも目を見張るほど向上した。
今回、これほどまでの「プロ意識」を拝見でき、1日中気分が非常によく、
もし機会があれば、また彼女たちのチームにお願いしたいと思う程
本当によくしていただいたと、感謝をしている。
夕食時、メイク担当の方のサービスが非常によく、今日とても嬉しかったことを、
お酒を少しいただきながら主人に力説していると
「中国のサービス業の意識も、僕たちが結婚したあの頃から思うと、
明らかに向上した。雲泥の差ぐらい。それは君もさっき言ってたよね。
一方で君の中国語力と中国人の理解力も、サービス向上度と同じぐらい向上したことを
一緒に伝えておくよ」と言われ、一気に酔いが回った。
中国で暮らし、(自分では理解しているつもりが、実は)余り、
いやほとんど中国人の家族観と損得観を理解していない私を妻とし、
時には導き、時にはあやし、時には矢面に立ちながら、守り続けてくれた主人。
前回新婚の時より、明らかに髪や目じりは年を重ねたことが分かるものの
それこそも愛しいと思える信頼感に、改めて感謝をしている。