先日1月15日から、NHKの国際放送「NHKワールド JAPAN」で新たな中国語サービス
「NHK華語視界」(中国語名:华语视界)が始まった。
「華語」は「中国語」のこと、「視界」は中国語では「世界」と同じ発音になります。このネーミングには、視野を広げ、日本を含む世界を見るのに役立つような番組にしていきたい、という思いを込めています。
中国語は世界有数の話者人口を有しています。また、2020年東京オリンピック・パラリンピックを控えて訪日観光客は毎年増え、そのうち中国語圏からの観光客は約半分を占めています。こうした方々にとって、新たなサービスは、日本の文化や地域の紹介はもちろん、災害などの万一の時には、安全・安心に役立つ情報源になることをめざしています。
◆「NHK華語視界」(中国語名:华语视界ホァユーシージエ)
【開始日時】2019年1月15日(火)後6:00(日本時間)
月曜日から金曜日までの平日(原則として祝日は除く)に、中国語の吹き替えや字幕(簡体字)を付けて配信。
後7時からは中国語ニュース「东京网播间トンチン ワン ボ チェン」。鎌倉千秋アナウンサー、ジェームス天願さんら5人のキャスターが日替わりで、ライブでニュースをお伝えします。
ご覧いただけなかった方にもお楽しみいただけるよう、後8時からリピート配信し、その後も、翌日の後7時まではインターネット上でご覧いただけます。
後6時台は旅やポップカルチャーなど、後7時台はドキュメンタリーや医療、ビジネスなど、テレビ国際放送の多彩な番組を編成します。後6時台や後7時台を見逃した方々にもお楽しみいただけるよう、後8時台や翌日の午後にもリピート配信します。
配信した番組は、インターネット上で、ビデオ・オン・デマンドでもご覧いただけます。
また、中国とゆかりのある、矢野浩二さん、桜庭ななみさん、段文凝(だんぶんぎょう)さんら3人の進行役が、中国語で番組について紹介したり、感想を語り合います。
NHKワールドJAPANのウエブサイトおよび「NHK WORLD TV」アプリでご覧いただくことができます。日本国外、国内のいずれからでもアクセス可能。
この番組を楽しみにウエブサイトを訪れた際、中国語ニュースの「东京网播间」が気になった。
しかも、鎌倉千秋アナウンサー、ジェームス天願さんらは中国語ノンネイティブ。
どんな中国語を話し、どんな風にニュースを伝えるのか興味深々で聞いた。
もちろんノンネイティブであるが故に、発音が気になる箇所があるのも否めない。
しかし第二外国語として学習し、このレベルまで達するには、本当に「血もにじむ努力」を
されていることが、手に取るように分かる。
聞くところによると、1原稿を100回読むとのこと。彼女のレベルで100回となると、
私は果たして何百回読む必要があるのだろうか、などと思う。
番組はウエブサイト、アプリでも視聴できるため、家事をしながら、移動の時など、
ブツブツと唱えながら聞いたり、ディクテーションをしたりしている。
各アナウンサーがそれぞれの個性と特徴があって、おもしろい。
特に紅一点の鎌倉千秋アナウンサーは、同性ということもあり、ニュースや中国語に
対する思いはもちろんの事、取り組み方、立ち居振る舞いなど非常に勉強になる。
また中国語ニュースの「东京网播间」は毎週月曜~金曜19時だが、
土曜は『波短情长』という、リスナーとのやり取りが可能な番組がある。
1月19日、鎌倉千秋アナウンサーがゲストとして出演されたことを知り、早速音源を探した。
10分少しのインタビューだったが、非常に趣のある内容であったとともに、
後程ご紹介するが、会話においても文法の間違いがほとんどなく、語彙力のレベルの高さ、
またそれらの単語が間髪入れずに、ポンポンと出てくることに驚愕した。
発音に関しては、これが彼女の“素”の中国語であろうことから、原稿をどれだけ丹念に
準備しているかが分かる形となった。
素晴らしい内容で、中国学習者にとても良い教材だと感じ、インタビューの内容を
こちらでご紹介したいと思う。
(あくまでも中国語学習者のために書き起こしたもので、著作権侵害等の問題もあるため、みなさんのご協力をぜひお願いしたいと思います。また私も中国語学習者の一人であるため、間違い等ございましたらご教示いただけましたら幸いです。)
波短情长 新闻节目《东京网播间》的主播镰仓千秋专访
※镰:镰仓千秋 加:加藤彻 林:林音 インタビュー開始の8:20頃から
林:歌曲之后欢迎回来。您现在收听的是《波短情长》节目。
加:我们刚刚在听友来信当中提到了视频新闻《东京网播间》的主持人镰仓千秋,かまくらちあき女士,那么现在就是说曹操曹操到的时间了。
林:嗯,是的。我们今天非常幸运地把《东京网播间》的美女主播镰仓千秋女士呢给大家请到了播音间。然后我们分享一下她参与主持的感想以及节目后故事。我们先请镰仓女士和大家打个招呼。
镰:听众朋友,大家好!我是镰仓千秋。
林、加:欢迎欢迎!
镰:您好!谢谢两位主持人,我上次来到这个节目做客大概是一年以前吧。我非常想念大家。我还记得上一次带到这里是为了报道台湾的同志大游行的话题。时间过得真快哦。
加:啊,是,是。没错,没错。那时是我和李建支持主持的节目。
镰:啊,对
林:其实呢,镰仓女士啊,真的是我们的老朋友了。大概早在十年以前,那时候我还是一个菜鸟的时候。就和镰仓女士搭档做过视频节目。不知道大家还记不记得?
镰:哇,已经有十年了!
林:是的,是的。
镰:哇,我跟华语节目组真的有缘分啊!
加:啊,那么这一次参与视频新闻的直播,您有些那个什么样的感受呢?
镰:其实我已经在NHK做了十八年的电视主持人的工作。但是,对我来说,这次的工作是完全不一样的。
加:哦,不一样啊?
镰:对,是一个全新的尝试和挑战。每天都会出现不同的问题,又不停地解决、改善。天天都要和新的问题做斗争。
林、加:哦。
镰:我们节目团队一共有五十多个人。
林:嗯,是很多
镰:对,对。每个人负责不同的工作。我们真的离不开每一个人的努力。对了,顺便给大家说一段小插曲。
林:哦,好!
镰:最近东京爆发流感。那么节目的工作房间特别小,可是人口密度非常高,所以大家都特别担心,想尽各种办法预防流感。那么节目房间里面,看一眼,全都是口罩。
加: 呵呵,原来是这样!
林:都是口罩!
镰:翻译稿件的人带着口罩,编辑视频的人也带着口罩。不知道的人大概会以为这里是一间实验室呢。
加、林:哈哈。
林:现场的情况其实真的是这样的,可以大家可以脑补一下。我们在制作间的时候,真的是如临大敌。特别是播音员们。
加:那个我好想去现场参观一下!
镰:欢迎欢迎加藤老师
林:加藤老师一定要来。那我们都知道镰仓女士呢,其实是一位日语主持人。那么这一次她是她用中文来主持节目。那您是不是觉得这很有难度呢?
镰:啊,坦白说,真的,非常难!平时我在NHK工作的时候用日语播新闻主持节目的。刚才也提到了,已经做了十多年。可是对我来说,中文毕竟是外语。中文的发音还是特别难,所以真的是很费劲啊!
加:啊。
镰:从我进NHK的工作到现在,除了刚刚上岗的时候以外,这么多年来,我真的好久没有这么认真地备稿了。每一份稿子我大概都要读上一百遍。
加:噢!
林:啊!一百遍!
镰:是啊!即便是这样,那些平时不太会用的词语,比如说呢:“巡逻机”、“行贿”啊、“申奥”呀,什么的……我感觉自己的发音还是不够标准,所以还有很多地方需要改进。我在这里想表示感谢对于林音老师和李茜老师,以及华语班的其他前辈播音员们,他们给我很多指导和帮助。
林:哇,被人叫老师,我好紧张啊!
加、林、镰:哈哈哈。
镰:另外还有这次我开始担任中文主播以后,发现了一个很残酷的事实。
加:残酷?
镰:就是并不是每个词都读标准了,就一定可以让人听懂的。什么意思呢?就是读的时候需要强调的部分跟过去的新闻里面已经出现过的部分读法是不一样的,必须改变声音的强弱和语速,把它们区分开来。其实读日语新闻的时候也一样的。
加:嗯。
镰:先要研究在稿件里面哪个部分才最重要的。然后呢,考虑怎么样通过声音表达它。那么在我面临的问题就是怎么样通过中文的声音来区分这些强弱。
加:嗯。
镰:比如说,有一次我好不容易把卡洛斯戈恩的头衔,一个字一个字地读清楚了,可是。
林:很长哈
加:哦绕口令一样啊!
镰:但是,结果却搞不清楚那条新闻的重点在哪里了。其实在那条新闻里面的后面的他被追加起诉,或者另一篇的话,东京法院不允许保释戈恩,才是有新闻价值的部分。
林:对,那个才是有实效性的东西。
镰:是吧。所以呢,读得太清楚了,也不一定可以让人容易听懂的。
加:啊,原来是这样。
林:确实是这样。
镰:诶,另外我想问一下两位主持人,前几天的新闻稿件里面出现这一句,我说一下:“越来越多的外国年轻人,通过在日本学习、生活渐渐融入日本社会。”那,两位,会怎么读?
加:嗯?嗯?
林:嗯……,怎么读,加藤先辈
镰:加藤老师
加:我来!日本越多的外国年轻人,通过在日本学习生活渐渐融入日本社会。
镰:喔。
林:嗯。
镰:林老师呢?
林:越来越的外国年轻人,通过在日本学习、生活渐渐融入日本社会。
镰:啊,喔……。林老师,读了,这个,生活的时候,音高会上升了。
加:啊,对对对对对。
镰:就是通过在日本学习,生活
林:是的呢。
镰:可是,从日语的节奏来读的话呢,会这样的:“通过在日本学习生活渐渐融入日本社会。”因为呢,因为学习和生活的意思是并列的。
林:对。
镰:所以从日语的节奏的话,来读的话不会突然“生活”在这里上升了。可是中文的话不一样的。
加:喔
林:确实不一样。
镰:是啊。
林:对。中文意思也是并列的。但是,中文播音的时候,会说一个“抑扬顿挫”。然后,对,就是音高会有一定的变化。然后,让音、通过音高的变化,可以这句话听起来更容易传达出去。
镰:啊!
加:真的是奥妙无穷啊!
镰:所以我自己还没有掌握好这些播音的一种规律吧,所以我真的想尽快吸收前辈们的播音技术。
加:但是我觉得,那个镰仓女士啊,您真是非常谦虚啊!我觉得您的中文已经老在行了!
镰:哈,差得远呢!
加:您的汉语相当不错了
林:对,比我的日语发音好多了。
镰:没有没有!
加:我们的那个听友们也都在夸您嘛。您和中国是不是有什么渊源?平时又是怎样学习中文的?可不可以分享一下?
镰:当然很乐意哟。其实我是进了大学以后才开始系统地学习中文的。虽然我的母亲是台湾人,很多人都以为我本来就会说中文的。可是事实并不是这样的。在长大成人以前,我真的一点中文都不会。
加:喔,是吗?
镰:嗯。我觉得最近几年在日本像我这样的父母有一方是中国人,或者父母双方都是中国人的人越来越多吧。估计应该也有很多人不会说中文,并因此感到难为情。
林:确实。
镰:是吧。记得我小时候有人用中文跟我讲话,都会害羞地躲到我母亲的后面去。就是因为这样,直到进了大学之后,我才终于开始基于自己的意愿学习中文呢。
加:喔。
镰:后来上海的世博会的时候,我利用NHK的海外留学制度,去北京和上海留学一年。
加:嗯嗯。
镰:这一年的学习对我帮助很大。我去了中国的很多地方的电视台进修,还参加了一些节目的录制,接触到了最鲜活的中文。
加:嗯嗯。
镰:我还在湖南电视台参加过娱乐节目叫做《天天上升》,曾经跟日本演员矢野浩二先生合作过。然后,这一次呢,我们又在NHK的,这个华语视界里重聚了。真的很开心。
林:是吗?
镰:另外呢,三年前我还考进了台湾大学的硕士班。目前还没毕业,还在学习。大概是因为这个原因,我的中文稍微有一点点台湾的口音吧。
加:啊,是吗?我听不出来!
镰:没有吗?
林:我也没有觉得。
镰:总的来说,我觉得学习语言真的是一件没有尽头的事,必须要一直努力下去。
林:嗯,确实。其实对我来说,我觉得学习日语是没有尽头的。
镰:是吗?
林:嗯,诶,有点扯远了。我们再回到《东京网播间》的话题上来,那么您觉得这个节目的最大的看点是什么?
镰:啊,我们工作有五十多个工作人员,每个人都很有个性。
加:喔。
镰:就我自己来说,我最有意思的地方就是视频里面会出现各种各样的声音。很多同事们都会参加配音,从这些配音里面可以听出每个人的不同的个性,真的有趣!比如说呢,有一位经验丰富的女编导,她是日本人,她给小孩子的配音的时候特别可爱,我听了会忍不住笑出来:“超级开心!”她这个配音一直记在我的脑子里。
林:喔
加:那个,“超级开心!”她是日本人吗?
镰:是啊,是啊。
加:是吗?
林:是谁啊?
镰:“超级开心!”
加:“超级开心!”啊,是吗?
镰:嗯,嗯,嗯,是的。还有一个值得关注的地方就是我们的节目每天都会有不同的主播出境,其中两位主播母语是中文。四位,包括我,不是。在母语不是中文的主播里面,天愿先生说的中文听起来很优雅舒服,而伊藤先生的话呢,看上去像运动员。
林:嗯。
镰:可是个人的性格很温柔。
加:嗯,好!
林:而且伊藤先生很会唱歌。
镰:啊,是!
加:嗯,是这样?
林:这是来自我的小道消息。
加:喔,哈哈哈。
镰:是,这样的。我们这样主播虽然母语不是中文,但还是会尽最大的努力用标准的中文为大家播报新闻。所以希望大家也能够对我们宽容一点,把我们的口音当做是一种个性,继续关注,并支持我们。谢谢!
林:嗯。
加:我觉得那个越听越有意思啊!大家不妨可以竖立耳朵仔细听一听节目中的各种配音。那最后,镰仓女士,您有什么话想跟我们的听友说吗?
镰:好!亲爱的听众朋友,我们会继续努力,通过《东京网播间》为大家播出新鲜出炉的新闻。不仅如此,大家到日本来玩儿的时候,万一发生了灾害,我们也希望能成为大家的后盾,为大家提供最及时的咨询。我们每一位工作人员都会加油,还请大家多多支持!
加:说的太好了!
林:嗯!
加:听友们,一定要多多支持啊!
林:是的,一定要多多支持啊!我们的视频新闻节目《东京网播间》,每周一到周五,日本时间晚上七点和大家不见不散。那好听众朋友,今天的《波短情长》就到这里。
加:咱们下期节目再见。
镰:朋友们再见!
林:再见!
(サイトからの音源配信終了)
Twitterやコメントなどでも目にしたが「発音が気になる」というネガティブな意見もあった。
だが日本人アナウンサーが果敢にもノンネイティブでありながら、中国語で日本のニュースを
読み上げることに非常に意味があると、私は思う。
これから東京オリンピック、大阪万博をはじめ、外国人就労拡大でますます外国人が
多くなるであろう日本。
鎌倉千秋アナウンサーがインタビューの最後の方で話されていたように、楽しいニュースだけでなく
災害時など緊急の事態において、中国語での情報が必要な機会も増えてくるだろう。
そんな時に、やはり頼りになるのはテレビやラジオ、ネットから流れるニュースではないだろうか。
鎌倉千秋アナウンサーのこのインタビューを聞きながら、中国語を使い、夢をかなえるとともに、
緊急時に中国語を使い、誰かの何かに役立てるような、そんな人間でありたい!
その思いを強く感じたインタビューであった。