昨年8月からこども園に行き始めた我が子。
入園当時は2名だったクラスメイトも、3月期入園児を合わせ合計23人。
人数が増え、さらに年齢的にもクラスメイトの言葉数も増えてくる時期でもある。
こども園でも今までのように遊び中心から、年小クラスへの進級を見据えて、
授業も言語能力の発達を促すような濃い内容のものになりつつある。
それゆえ自然と我が子の耳に入る中国語の量も、日に日に増加傾向にある。
入園するまでは私といる時間が多く、私が完全日本語で話すこともあり、日本語が
第一言語として優先的に、口から出てくる感じだった。
それが今年に入るぐらいからどんどんと中国語が増えていき、今では中国語の方が多い。
以前は犬を見れば、「いぬ」と日本語で答えていたが、最近は「狗狗」と中国語で答える。
また発音に関しても、以前は中国語を話すとき日本人が話すような音だったが、
(そり舌音のzh,ch,sh,rと、複数母音が苦手)、最近逆に日本語を話すときは、中国人が
話すような声調が激しく、有気音が“キレイに出ている”日本語になる。
そして一番驚いたのは、日本語の「あ」「う」の発音がかなり変わってきたことである。
中国語の/a/の発音は、日本語の「あ」よりも(口を大きく開けることもあり)前の方で発音する。
/u/の発音は、日本語の「う」よりもさらに口を丸め、突き出すような形で発音する。
これらの音を忠実に守るかのように、日本語でもしっかり中国語の発音の仕方で発音している。
しかし私と少し日本語で話していると、きちんと日本語の発音に戻ってくるので、
幼児期の対応力と、語学システムを構築する能力って素晴らしい!と思わず唸ってしまう。
中国語を多く話すようになった我が子を見ていると、さらに気づかされることがある。
日本語を多く話していた時と、姿勢が違う。
明らかに日本語を多く話していた時よりも、今の方が良い姿勢をしているのだ。
中国語は日本語よりも多く息を使うこともあり、また中国語自体が広大な大地で、
遠くにいる相手にも、きちんと相手に伝わるように話さなければならないため、
下丹田に力を入れ、中丹田も意識をして、息をコントロールしなければならない言語である。
そのためもあってか、姿勢にこだわらなければきれいな中国語の発音がしづらい。
少し話は逸れるが、主人が初めて日本を訪れた時「日本人はなぜ猫背なの?」という
質問を投げかけられた思い出がある。
日本語は口先だけで話せる言語でもあるため、それほど丹田に力を入れる必要はない。
しかしアナウンサーや司会者、一流と言われるシンガー、舞台俳優が姿勢が良いのは、
発声と関係があるのでは…、なんて思っていた。
それを裏付けるような記事を、中国&中国語の専門家である山岡義則さんが、
このような記事を発表されていた。
さらに時を同じくして、中国語発音矯正講師でいらっしゃる井田綾さんのメルマガに
フラメンコダンサーによる姿勢と歩き方のワークショップに、ご参加された記事が紹介されていた。
わたしの発音レッスンで、発声や呼吸法についてお伝えすることがあります。
「ここをこうしてこうしたら、 ほーらいい姿勢!」となります。
先生のご指導によると、姿勢はけっこういい! ということが判明
やったー。
いやー、よかった。
これで安心して呼吸法を発音指導に取り入れられます。
専門に習ったプロではないのですが、本も読んだし、アンテナを張っているので
情報も持ってます。
よい声を出すにはよい呼吸法が大事。
よい呼吸のためには、よい姿勢が必要。
いい姿勢が分からない方はお知らせくださいね。
そう言えば、前回の音読会(とブログに音源UPのための録音)で、あまり自分でも
納得できない手ごたえのない音読だったのは、姿勢とも関係があったのではと感じている。
畳の部屋でいたため途中まで正座をしていたが、肝心なところでしびれを切らし
俗に言う「アヒル座り」になってしまったのも、丹田に力が入らず、どうもしっくり
こない中国語の発音になった原因の一つではないか、と考えられる。
(アヒル座りは骨盤の歪みも引き起こしますので、オススメしません。ちなみに正座が腰痛には一番効果があるそうですが、膝には負担をかけるそうです。)
今いる環境が環境なだけに、全て中国語と関連付けて考えてしまうのは、私の悪い癖かもしれない。
しかし我が子の姿勢や発音の変化からも、日本語スピーカーである私が中国語を話すとき
気を付けなければならない点が浮き彫りになってくるなんて、こんな素晴らしい機会は
ぜひつかむべきだと思い、ご紹介することにした。
中国語をうまく話したいと思われている方、ぜひ中国語を話しているご自身の姿を
ビデオに撮ってご覧いただきたい。発音のカギは、別に「音」だけではないはずです。
録音だけでは見えてこなかった中国語発音改善のヒントが、そこにあるかも…。
そんなことを想いながら、私はまず落語座りから始めたいと思う。