ちゃーちゃん@中国

中国滞在10年以上の日本人女性から見える「生の中国」とは?



あなたの目には、中国はどのように映っていますか?

あなたが本当に知りたいことはなんですか?

影響力等は決してないですが、日本人と中国人の誤解が少しでも解ければと思って始めたブログです。



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思い出の小卖部(=売店)

ここ最近、マジメな話が続いているので少し笑える話をしたいと思う。

2004年、留学のために中国に降り立った私。

その時の中国語レベルは、「ニーハオ」と「ザイジェン」という誰でも言える二単語のみだった。

 

到着当日は緊張していたため、お腹も全くすいておらず、

当時の飛行機は液体の持ち込みが許されていたため、ペットボトルをカバンに忍ばせていた。

また到着が夕暮れに近いころであったので、早々とベッドに入り、その日は難なく過ぎていった。

 

問題が起こったのは、到着翌日。

当たり前だが、自力で食料を確保しなければならない。

大学から徒歩5分ぐらいの場所には、スーパーもあったのだが

右も左も分からない私にとっては、その5分を冒険する勇気はなかった。

 

幸い大学内に「小卖部」と呼ばれる売店があった。

そこにはパンや飲料、中華まんなども置いてある。

しかし日本の売店などと異なる点は、四角四面ガラス張りなのである。

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そのため、欲しいものはきちんと名指しで伝える必要がある。

少なくとも「あれ、これ」と言って、何が欲しいかを示さなければならない。

 

一日目。

「那个(=あれ)」、「这个(=これ)」という言葉さえも分からず、

さらには朝食を買おうとする中国人学生がどんどん溢れてきて、あっけなく隅に追いやられる。

食らいつくも、イナゴの大群(笑・失礼)のような学生たちに、売店のおばちゃんも

ボディーランゲージで必死に訴える留学生なんか相手にできない。

イナゴの大群はなかなか過ぎ去らない。一人去っては、また一人向かってくる。

中国は世界一の人口を誇るというのを、身をもって体験した日でもあった。

 

結局惨敗。

その日は日本から持ってきた、ペットボトルのミネラルウォーターだけを飲んで過ごした。

(忘れもしない、エヴィアンだった)

 

二日目。

昨日の失敗を繰り返してはいけない。

お腹もそろそろ限界、なにより水もなくなったことから、

今日は絶対に食料を手に入れなければと、前日辞書で調べ、何度も発音練習をして臨んだ。

 

また「イナゴの大群が到着する前に」と、少し早めに家を出るも、そこはすでに人だかり。

改めて人口の多さを実感する。

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オバタリアンなみに、思い切って先頭を陣取る。

しかしあれだけ練習した「那个(=あれ)」という単語が、緊張のあまり出てこない。

時間にして約3秒。

あっけなく隣にいた中国人学生の「包子(=中華まん)」という声にかき消される。

 

結局二日目も撃沈。

お腹がすきすぎて、もう「ぐ~」という音さえも出ない体を引き連れ、退散。

 

三日目。

「今日こそは!」と意気込んで臨む。

今思えば、何日も狩りで獲物にありついていないライオンのような顔をしていたと思う。

殺気立っていた。

 

自分の番になり、家を出た時から念仏のように唱え続けていた「那个(=あれ)」と伝える。

指を差したその先には、パンとミネラルウォーターのペットボトルがあった。

 

二つを無事手に入れ、支払い。

しかしその時私は、両替したての100元札しかもっていなかった。(単位が一番大きいお札)

困ったのは売店のおばちゃん。

5元にも満たない買い物で、100元札を出されてもおつりが用意できない。

おそらく「細かいのないの?」と質問されたのだろうが、そんなこと聞き取れるわけもない。

おばちゃんが突き返そうとする100元札を、「受け取ってくれ~」と押しやるのに必死だった。

 

おばちゃんが、「ふぅ~」と大きくため息をついた後、

パンとペットボトルと一緒にくれたもの。それは・・・

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このチューインガム。しかも、2箱。

そう、お釣りが代わりにガムで支払われたのだ。

 

もちろんその意味が分かるはずもなく、「?」マークが飛び交っている私に対し

おばちゃんの「ザイジェン」と手を振る姿が、目に入った。

 

文句を言えるわけもなく、とりあえずパンとミネラルウォーターを確保できたことの方が大切で、

訳も分からずガムを2箱抱えながら、授業が行われる教室に向かった。

 


 

このガムを見ると、あの時の思い出がよみがえる。

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1つ7枚入り、1箱20つ。

もちろん一人で食べきれるわけもなく、最後はクラスメイトにおすそ分けをしたが、

留学当時、ガムばかり食べていた理由はここにあった。

 

留学中、その売店にはよく通った。

おばちゃんは「3日目でやっと食料にありつけた」私のことを、とにかくよくかわいがってくれた。

中国語初級の頃、そのおばちゃんと話すことでレベルアップができたと思う。

 

数年前、休みを利用して北京を訪れた時、ふとあのおばちゃんに会いたくなって大学まで足を運んだ。

「お~い!」という声とともに、おばちゃんの満面の笑みがあった。

 

売店に来るたびに、どんどん中国語が上手になっていく姿は、娘の成長を見ているようで

とっても嬉しかったのよ」と、留学当時の話をたくさんしてくれた。

本当に娘を見守るような、優しい目をしていた。

 

食欲は語学習得の近道。

自分で自由に食事を注文したくて、あれは何というのかとよく辞書を引いた。

先日スーパーのガム売り場を見て、そんなことを思い出した。

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