留学中の私はとにかく“貧しい”学生だった。
留学生活軍資金500万円は準備して中国の大地に降り立ったものの、
できるだけ中国人学生と同じ目線に立ちたくて、
どこから得た情報かは忘れたが、中国人学生の1か月平均支出金額で、
過ごそうとしたからである。
500元(=約6500円/2004年当時)
それが1か月間に、自由に使える金額だった。(※家賃、学費は除く)
当時の物価は(と紹介しようと思ったが、ほとんど買い物をしなかったので記憶にないので、もしかしたら違うかもしれないが)
・IP国際テレフォンカード100元(1時間ぐらいだったかな?)
・スプライト600ml 2~2.5元
・アイスクリーム 0.5元~
・学生御用達火鍋レストラン 約20元~
日本人や外国の留学生が大学内のレストランで昼食をとるとなると、
20元以上はかかるため、よっぽどのことがない限り学生食堂へ。
ここなら1食2.5元もあれば事が足る。
当時の値段は
・ご飯2両(=100g)0.5元
・馒头(蒸したパン)0.5元
・野菜炒め1種類 1元~
・肉と野菜炒め 2元~
・肉料理 2.5元~
このボリュームだと、当時なら
ご飯0.5元 + 野菜炒め1元×2 + 油揚げと野菜炒め1.5元 =4元/約70円
というところであろうか。
冒頭でもお伝えしたように、“貧しかった”留学時代の私。
1元の野菜炒めと、1.5元の揚げ入り野菜炒めを本気で悩んでいた私。
0.5元のご飯と野菜炒め2種類の2.5元が定番。
肉類は1週間のうち、金曜日お昼1回のお楽しみだった。
当時、大学の学生食堂は窓枠で区切られており、
おかずの名前が分からないにも関わらず、直接指差しで伝えることができない。
「右の、右の、違う、違う、それじゃなくて。そうそう、それそれ!」とか
「カリフラワーの隣、いや、そっちじゃなくて左!」とか
「お肉の!」と知っている単語を駆使して注文していた。
ある日、安いもやし炒めや玉ねぎの炒めものばかり食べていたので、
今日は「緑黄色野菜のピーマンを食べて、栄養を!」と思い、いざ食堂へ。
食堂に着き、目的のピーマン炒めを無事注文。
生徒の山をかき分け、着席。
「いただきます」と手を合わせ、お腹がすいていたので、食らいつく。
口いっぱい頬張ったら、目が飛び出そうになる。
当時の私は知らなかった。
中国の唐辛子が、こんなに大きな種類もあることを!
その名も尖椒(=青唐辛子)
あまりの辛さに我慢も限界に達したが、
食堂カードで支払っていたため、お水を買うお金も持ち合わせておらず、
かといって食べないのはもっと惜しく、おなかも空く。
結局「なんの罰ゲーム?」と、震えながら食べた切ったあの日。
その「苦い」、ではなく「辛~い」思い出が、
今朝台所で、主人のお弁当を作りながら、ふと頭をよぎる。
ちなみにおかずは、あの「青唐辛子」。
「味付けは一発OKでなければ、舌と体がもちません!」
調味料を入れる手に緊張が走る。
私は絶対に食べないものを「なぜ朝5時に起きて作っているのか」なんて思いつつ
「今日もおいしかったよ」の一言が嬉しくて、今朝も腕を振るう。
主人の笑顔、Priceless!
ちなみに今日のお弁当は、こちら
せっかくなので、自己満足のために撮った昨日の分もUPしておこう。
ピーマンと青唐辛子。
「そりゃ、いくらなんでも間違えないでしょ!」と思われた、そこのあなた。
調理のされ方で、パッと見あまり区別がつかないときもあることを
この場を借りて、大声で宣言したい。
「ピーマン」 「青唐辛子」
中国で食事をする際は、「100%ピーマンだ」と自信があっても、
一度に口いっぱいに頬張るようなことは避けられることを、お勧めする。