ちゃーちゃん@中国瀋陽

オンライン中国語講師|中国語ネイティブの発音と、より楽しく学べる方法を模索中|漫才や“脱口秀”など、面白い事(言葉遊び)が大好きな関西人

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私たち夫婦の「地雷トピック」〇〇とは? ~国際結婚について、熱く語ります~

主人は中国人、私は日本人。私たちは世間で言う「国際結婚」

言葉、文化、習慣の違いはあるものの、自他共に認めるほど、私たちは仲が良い。

外出すれば腕を組んだり、手をつないだり、肩を組んだりと、とにかく距離が近く

会話もをすれば、お腹を抱えて笑い合うことが多く、また真剣に討論することもある。

ちなみに昨日の話題は、先日このブログでも発表した「唐詩音読会」の流れを受け、

唐詩について、古文好きの主人が熱くレクチャー。

ケンカもほぼしないが、万が一ケンカをしても、次の日まで持ち越すことは今までなかった。

 

そんな私たちのそばで、生まれ成長している我が子。

パパとは中国語で、私とは日本語でと、二か国語生活をしていることもあり、

両言語とも聞き取りは問題ないが、言葉を口に出す方は遅め。

「パパ、ちゃーちゃん、ママ、じぃじ、ばぁば、にぃに、ねぇね、まんま、いや、

ない、ギュッ(抱っこの意味)」の日本語以外に

「谢谢(ありがとう)、爷(じぃじ)、奶(ばぁば)、弟弟(弟)、不(いやだ)

不要(いらない)、没有(ない)」の中国語を話す程度。

あとは「あっ」「とぅ」「ちょ」「ぷ」「ぴ~」という、ひと音がほとんどである。

 

しかし私たちの仲の良さを見ていることもあり、男女一対の姿を見れば・・・

f:id:chachan-china:20180821202856j:plain 「パパ、ちゃーちゃん!」

f:id:chachan-china:20180821203015j:plain 絵本に向かって「パパ、ちゃーちゃん!」

f:id:chachan-china:20180821203228j:plain 不動産の広告にさえも「パパ、ちゃーちゃん!」

そんな毎日である。

 

ただ私たちにも、このトピックだけは鬼門らしく、必ず気まずい雰囲気になる。

そのトピックとは? 

 

まずは急がずに、下記の家系図(?)をご覧いただきたい。 

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 (※我が子目線の呼び名、そしてどうでもいい話だが、私は髪をショートカットに)

 

これを、住んでいるところで区別をすれば、

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瀋陽在住:パパ、ちゃーちゃん、僕 

北京在住:爷爷(父方の祖父)、奶奶(父方の祖母)、叔叔(父の弟)、

      婶婶(父方の弟夫人)、堂弟(父方の従兄妹)

日本A市在住:じぃじ(母方の祖父)、ばぁば(母方の祖母)

日本B市在住:おじちゃん(母の兄)、おばちゃん(母の義姉)、

         にぃに・ねぇね(母方の従兄妹)

 

と、4つの枠組みができる。

そこで、いきなりだが

 

【質問】
あなたにとっての「家族」とは、どんな存在? そして誰までが「家族」

  

色々な考えがあるだろう。

先に私の考えを述べれば、私にとっての「家族」とは、

自分のすべて、つまり命さえ投げ出しても守りたい存在である。

 

もちろん両親をはじめみんな、とてもとても大切な存在であるのは間違いないが、

万が一のことが起こった場合、真っ先に助けるのは

赤線で囲まれた、主人と子供である。

 

つまり私にとっての「家族」の範囲は、この赤線の3名ということになる。

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しかし主人にとっての「家族」とは、

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オレンジ色の枠組み。

つまりここに描かれた14名、全員にあたるわけだ。

 

ここまでくればもうお分かりだろう。

私たち夫婦の「地雷トピック」とは、ズバリ「家族観」。

簡単に言えば、主人と私で「家族の範囲」が大きく異なるのだ。

 

この範囲の違いが、お互いの「家族観」の違いや温度差につながり、

不穏な空気、ときには大喧嘩の火種となる。

 

そのため、例えば

 ・私のマグカップに、朝起きたら義父の入れ歯が入っていても

 ・帰宅すると義母が、私の服を着ていたとしても

 ・外出時、主人が義母と手をつないで歩いても

 ・ご両親が私たち夫婦の部屋で寝泊まりしても

 ・春節は雨が降ろうと、槍が降ろうと、何がなんでも両親の元に帰省することも

 ・腹痛の私を家に一人残し、瀋陽に来た両親(弟夫婦)を迎えに行ったとしても

 ・義弟が家を購入するからと、私たち夫婦が貯めた全財産〇〇万元を貸したとしても

 

主人にとってそれらは、全て「家族」のためであり、疑いもない当然のこと。

だから、私の「なぜ?」「そこまでする必要ある???」が理解できない。

 

もちろん上記の7つの例は、実際に経験したことであり

今となってはもう笑い話だし、これぐらいのことが起こったとしても

「気持ちも、行動も分かるけどね」と一旦は相手を受け入れることができる

しかし結婚当初、いや、子供が生まれて歩くぐらいまでは

この「家族」の範囲が違うことで、それに伴う行動の違いが受け入れられず、

ことあるたびに怒りがこみ上げ、夫婦で言い争い、お互いを傷つけてきた

 

同じ国同士の結婚でも、夫婦間でこのような違いは大なり小なり絶対にあるだろうし、

まして「国際結婚は特別だ!」とは、決して思わない。

しかし中華系の多くの方に、日本人の『適度な距離は「美」』が通じない。

 

客観的にみて、国を超えた婚姻が難しく、離婚率が高いのは、

この「私の常識が、相手の非常識」という感覚を常に持ち続け、

お互いの違いを認め合い、共有し、尊重し続けることの難しさ、大変さを覚悟し、

いつ何時も、それらを「二人で」実行できるかどうかだと思ってならない。

 

さもなければ、言語・文化・習慣の違いによる些細なすれ違いが、

いとも簡単に、もともと異なる二人の“三観(価値観、金銭観、世界観)”

さらに違うものにし、二人の心に少しずつ、そして確実に隙間を作ってしまう。

気づかぬふり、面倒と後回しにした結果、最悪なシナリオが待っている。

 

私たち夫婦は、この“地雷トピック”である「家族」の話をしなくてはならない場合は

一日の始まりである朝と、疲れもピークの睡眠前は避け

何かをしながらという「ながら話」を避け、話すことにしている。

 

話しがヒートアップし始めたと思ったら、どちらともなく「抱抱吧」と言って、

お互いを抱きしめあい、ブレイクタイムを取ることも忘れない。

 

 そうすることで、しなくてもよい傷つけ合いを避けられ、

 普段と変わらず楽しく、我が子に男女一対の姿を見れば

「パパ、ちゃーちゃん」と言ってもらえる毎日が、過ごせるのである。

 

これが私たち夫婦の「かたち」であり、仲良しの原点であると思っている。

 

最後に、話しはいきなり中盤まで戻るが、

もしこれから中国人と国際結婚をしようと考えている方がいらっしゃるならば、

相手の「家族観」は必ず確認されておくことを、強く強くオススメする。

なぜなら、中国の多くの方は、この「家族観」が日本の大多数の方より、

そして日本の方が一般的に考える以上に、強く、深く、そして広いから。